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2021年9月17日(金)産総研オンライン見学会ルポ
産総研計量標準センターHPから
キログラムやメートルなどの単位の基準は産業技術総合研究所計量標準総合センター(NMIJ)の世界最高精度の計測技術によって作られ、維持されています。
産総研計量標準センターHPから
産業技術総合研究所計量標準総合センター(NMIJ)のルーツは19世紀に設立された電気試験所まで遡ります。その後、電総研、計量研、物工研がベースとなって、現在に至りました。
単位標準器
産総研計量標準センターHPから
最近のトピックスは、2019年にSI単位の定義が改定され(キログラム、アンペア、ケルビン、モル)、キログラムは原器ではなくプランク定数の値から定めるよう設定されました。
見学会では最初に、計量標準総合センター長の臼田孝氏が産総研の概要と計量標準総合センター(NMIJ)の活動内容についてご説明された後、引き続きオンライン見学会のナビゲーションを行っていただきました。
ナビゲータ:臼田 孝氏
協力:国立研究開発法人
産業技術総合研究所
計量標準総合センター(NMIJ)
講演のハイライト
長さの基準:近藤余範氏
(2010年 情報環境学専攻、博士後期課程修了)
長さは光の速度で定義されています。この定義を
実現した長さの国家標準と産業界で用いられる
長さの基準器や長さ測定器を精密に繋ぐために、
光の干渉が利用されています。見学では世界最高精度(口径300 mmに対して測定精度10 nm)の平面度測定技術(国家標準機)で製作されたオプティカルフラット(λ/100)を紹介していただきました(トップスライダの写真をご参照下さい)。
平面度測定装置(講演実験室映像)
形状測定はモノづくりの基本。直径300 ㎜の基盤を表面粗さなみの形状誤差10 nmで測定(東京から名古屋までの凸凹が1 cmに相当)可能な世界最高精度の平面度干渉計
低温における温度標準:河村泰樹氏
(2016年 物性物理学専攻 博士後期課程修了)
正確な温度計測は、温度が一意に求まる物質の
相転移現象を利用した温度定点等によって実現
されています。主に273.16 K以下の温度域における温度の標準についての紹介とともに、実際に温度の基準として用いられる温度定点を実現する装置が紹介されました。
新たな温度定点のための無酸素銅製密 封セル(講演実験室映像)
時間標準 :田邊健彦氏
(2011年 化学専攻 博士後期課程修了)
時間はあらゆる計測量の中で最も正確に計測
可能な量であり、長さや電圧など、他の計測量
の精度を支えています。原子の遷移周波数を
基準とする原子時計とその運用技術、さらなる高度化に向けた深層学習を活用する手法の開発などを紹介していただきました。
時間周波数国家標準装置
あなたの自慢のGPSウォッチも、もとをたどればここに行きつく。世界標準時(現在は協定世界時)を支える原子時計
産総研計量標準総合センターHPから
電気量の国家標準:坂本憲彦氏
(2004年 材料物理科学専攻 博士後期課程修了)
あらゆる電気機器や電子部品の計測の基準と
なる、電気量の標準を開発しています。
電力の品質や多様な電子部品の信頼性を支える国家標準や、再生可能エネルギーの普及を支える熱電素子や蓄電池の性能評価などの取り組み事例が紹介されました。
インピーダンス精密評価装置(講演実験室映像)
見学会に参加された皆様
講演者を含め、最大78名と多くの方々にご参加いただき、誠に有難うございました。最後にご視聴いただいた一部の方の様子を掲載致します。
次回は、10月30日(土)14:00から、恒例の秋の講演会をオンラインで開催する予定です。間もなく白星会HPでご案内するので、奮ってご応募下さい。
キログラムやメートルなどの単位の基準は産業技術総合研究所計量標準総合センター(NMIJ)の世界最高精度の計測技術によって作られ、維持されています。
産総研計量標準センターHPから
産業技術総合研究所計量標準総合センター(NMIJ)のルーツは19世紀に設立された電気試験所まで遡ります。その後、電総研、計量研、物工研がベースとなって、現在に至りました。
単位標準器
産総研計量標準センターHPから
最近のトピックスは、2019年にSI単位の定義が改定され(キログラム、アンペア、ケルビン、モル)、キログラムは原器ではなくプランク定数の値から定めるよう設定されました。
見学会では最初に、計量標準総合センター長の臼田孝氏が産総研の概要と計量標準総合センター(NMIJ)の活動内容についてご説明された後、引き続きオンライン見学会のナビゲーションを行っていただきました。
ナビゲータ:臼田 孝氏
協力:国立研究開発法人
産業技術総合研究所
計量標準総合センター(NMIJ)
講演のハイライト
長さの基準:近藤余範氏
(2010年 情報環境学専攻、博士後期課程修了)
長さは光の速度で定義されています。この定義を
実現した長さの国家標準と産業界で用いられる
長さの基準器や長さ測定器を精密に繋ぐために、
光の干渉が利用されています。見学では世界最高精度(口径300 mmに対して測定精度10 nm)の平面度測定技術(国家標準機)で製作されたオプティカルフラット(λ/100)を紹介していただきました(トップスライダの写真をご参照下さい)。
平面度測定装置(講演実験室映像)
形状測定はモノづくりの基本。直径300 ㎜の基盤を表面粗さなみの形状誤差10 nmで測定(東京から名古屋までの凸凹が1 cmに相当)可能な世界最高精度の平面度干渉計
低温における温度標準:河村泰樹氏
(2016年 物性物理学専攻 博士後期課程修了)
正確な温度計測は、温度が一意に求まる物質の
相転移現象を利用した温度定点等によって実現
されています。主に273.16 K以下の温度域における温度の標準についての紹介とともに、実際に温度の基準として用いられる温度定点を実現する装置が紹介されました。
新たな温度定点のための無酸素銅製密 封セル(講演実験室映像)
時間標準 :田邊健彦氏
(2011年 化学専攻 博士後期課程修了)
時間はあらゆる計測量の中で最も正確に計測
可能な量であり、長さや電圧など、他の計測量
の精度を支えています。原子の遷移周波数を
基準とする原子時計とその運用技術、さらなる高度化に向けた深層学習を活用する手法の開発などを紹介していただきました。
時間周波数国家標準装置
あなたの自慢のGPSウォッチも、もとをたどればここに行きつく。世界標準時(現在は協定世界時)を支える原子時計
産総研計量標準総合センターHPから
電気量の国家標準:坂本憲彦氏
(2004年 材料物理科学専攻 博士後期課程修了)
あらゆる電気機器や電子部品の計測の基準と
なる、電気量の標準を開発しています。
電力の品質や多様な電子部品の信頼性を支える国家標準や、再生可能エネルギーの普及を支える熱電素子や蓄電池の性能評価などの取り組み事例が紹介されました。
インピーダンス精密評価装置(講演実験室映像)
見学会に参加された皆様
講演者を含め、最大78名と多くの方々にご参加いただき、誠に有難うございました。最後にご視聴いただいた一部の方の様子を掲載致します。
次回は、10月30日(土)14:00から、恒例の秋の講演会をオンラインで開催する予定です。間もなく白星会HPでご案内するので、奮ってご応募下さい。
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