蔵前技術士会第182回例会・ミニトーク 2019年12月14日(土)

 蔵前技術士会では年間数回の講演会を開催しており、次回12月は以下の8名に15分ずつ短いプレゼンを実施していただきます。(五十音順に氏名、所属、卒年、プレゼンタイトル)
1.熊坂 治 (産業革新研究所:H28経工博)「セミナーネット配信の可能性」
2.根木 茂人 (ルートT技術士事務所:S53修化工)「Ninja Rice作成術研究」
3.脇田 俊昭 (啓:S47電49修電物)「アナログ技術を駆使した電子計測の最先端技術と零細企業研究開発の限界」
4.米谷 栄二 (蔵前ベンチャー相談室:S41機)「バイオマスエネルギー利用のNPO活動」
5.平野 輝美 (創造工学研究所:H9化工博)「技術士は二毛作」
6.佐々木 宏 (アズビル:S62応物 H1修応物)「クランプオン超音波気体流量計」
7.岸 敦夫 (キシ・ソリューション・ラボ:S43機)「ブレークスルー思考の勧め」
8.新開 靖 (エイムネクスト:S62電物H1修電・電)「新規事業は営業が大事」
 全員のプレゼン終了後の交流会で関心のあるテーマの講師と徹底的にお話しください。
  蔵前工業会会員ならびに会員外の多数の皆様の参加をお待ちいたします。
*なお、蔵前ジャーナルの秋号では、追加のプレゼンターを募集していましたが、今回のミニトーク分は埋まりました。

日 時:2019年12月14日(土)  13:30~16:45
     ミニトーク:13:30~15:40
       交流会:15:45~16:45
 
会 場:東工大蔵前会館1階ロイアルブルーホール 
東京都目黒区大岡山2-12-1 最寄駅:東急目黒線・大井町線大岡山駅下車1分
アクセス: 地図

プログラム:印刷用講演要旨(全4ページ)をダウンロドできます。当日参加者に配布する「ミニトーク配布資料」(全2ページ)も追加しました。
講演1: 「セミナーネット配信の可能性」
 熊坂 治 氏(H28博経工) 産業革新研究所    
  講演要旨:
  当社が運営するWebサービス「ものづくりドットコム」では常時21社1500件超の技術、生産系セミナーを案内して好評だが、専門的なテーマが多いために開催会場がどうしても都市部に集中する。
 ここ数年インターネット経由の動画配信技術が急激に進展した結果、良質の動画がリアルタイムかつ安価に双方向通信できる環境が整ってきた。それにより、これまでそれなりの組織でないと主催できなかった技術セミナーが、誰でも企画、発信できる時代になりつつある。
 今回は上記の現状を技術専門家である会員各位に説明し、世界に向けての発信を喚起する。
講演2: 「Ninja Rice作成術研究」
 根木 茂人 氏(S53修化工) ルートT技術士事務所  
  講演要旨:
  PLATT(蔵前技術士会無料技術相談サイト)でポン菓子製造の熱力学的考察の技術相談があり、依頼案件とは別に膨化米を作る製法について検討を行なった。膨化米作成法はNetで調べると数多く見つかるが、簡単にできる方法はなかった。しかし、米の前処理法、処理した米の乾燥条件、加熱条件などを最適化した結果、倍程度に膨らみそのまま食べることができる膨化米を得ることができた。この膨化米は保存可能で、そのまま食することが出来るだけでなく、熱水で処理すると通常の「ごはん」としても使うことができる。これは昔忍者が携帯していた米に似ているのではないかと考え“Ninja Rice“と命名した。その検討過程を紹介する。
講演3: 「アナログ技術を駆使した電子計測の最先端技術と零細企業研究開発の限界」
 脇田 俊昭 氏(S47電49修電物) 啓         
  講演要旨:
  2004年に起業し研究開発のコンサルタント業務から始めた。その後顧客からの要請を受け受託開発業務を行っている。業務の種類としてはアナログ信号の精密測定を基本として行ってきた。
 その中で業務を拡大することを目的として大企業のニーズとのマッチングということでLinkers , JEGTEC, NineSigma  の技術募集に応募してきた。これに応募し面談を行って、機密保持の必要のない範囲で技術情報を出せばよいとのことで提案を行ってきたが、さらに詳細の情報を求められるケースも多々あり、ぎりぎりの判断で出す出さないを決定してきた。これは最先端の技術情報に関する鬩ぎあいであった。これらの事項を紹介する。
講演4: 「バイオマスエネルギー利用のNPO活動」
 米谷 栄二 氏(S41機) 蔵前ベンチャー相談室          
  講演要旨:
  我々は、後世に良い環境を残すために、最重要課題の環境問題に取り組んでいますが、特にバイオマスのエネルギー利用を技術的に支援する以下のような活動を行っています。
1、荒廃が進む日本の森林の再生を目指して、30度を超える急斜面でも、伐採した木を安全に安くしかも生産性の高いチェーンを使った集材システム「Kシステム」の開発
2、地産地消に適した小規模な木質バイオマスのガス化熱・発電設備の開発支援
3、被害が急増している放置竹林の伐採方法と伐採下竹をその場で簡単に大量の竹炭を作る機材「炭之助」の開発と需要先開拓
4、ジェット燃料を作る目的で、休耕田で微細藻類を育てる農家の支援
講演5: 「技術士は二毛作」
 平野 輝美 氏(H9博化工)  創造工学研究所        
  講演要旨:
  二毛作とは,同じ畑で1年間に2回栽培・収穫することです.近年の日本人の平均寿命(新生児の平均余命)は男性で80歳,女性で86歳にもなります.60歳男性では,平均余命は約23年です.技術者の多くは企業での活動を経て定年後の長い時間を得ることができました.本ミニトークでは,技術士としての新たな業務展開の可能性をご紹介したいと思っております.幸にして技術士は,一般的な企業等におけるいわゆる定年後であっても,極めて有効であり価値ある活動の場を持っていると思っています.企業で活躍してきた記憶を越えて,その経験を活用して,技術士としての将来の時間の概念をお話しいたします.
講演6: 「クランプオン超音波気体流量計」
 佐々木 宏 氏(S62応物 H1修応物) アズビル         
  講演要旨:
  高性能ダンピング材と臨界角を超える入射角を持つトランスデューサとの組み合わせにより,金属配管中の常圧空気の流量計測が可能なクランプオン超音波気体流量計の開発に成功した。この流量計は空気以外の気体にも適用可能で,従来の製品に比べてより低い圧力から流量計測が可能である。臨界角を超えるトランスデューサにおける超音波伝播メカニズムについて考察し,エバネッセントにより伝播されているのではないかと結論した。ノイズに強く精度の高い計算ができる信号処理方法についても解説する。
 さらに、蒸気用として使えるように高温に耐えるダンピング材を新たに探索した。これを使った蒸気用クラ
ンプオン流量計についても紹介する。
講演7: 「ブレークスルー思考の勧め」-技術士はハイブリッドな思考習慣を-
 岸 敦夫 氏(S43機)キシ・ソリューション・ラボ         
  講演要旨:
  思考のパラダイム(認識の仕方、物の見方や捉え方)により、課題解決のプロセス、結論は変わってくる。現代人の思考パラダイムは、デカルト思考(要素還元主義)が主体となっているが、その行き詰まりによって生じた種々の問題が山積している。これらを解決するには、パラダイムシフトが必要であり、ブレークスルー思考(全体論思考哲学)が有効である。
 この思考法は、目的・本質からモノゴトを捉え、システム観により全体から部分を見て全体最適化を図るので、商品開発、教育、行政、経営、ビジネス、マネジメント等々あらゆる分野で活用でき、その実績がある。ここでは、ブレークスルー思考の生い立ち、概要、事例等についてご紹介する。
講演8: 「新規事業は営業が大事」
 新開 靖 氏(S62電物H1修電・電)エイムネクスト        
  講演要旨:
 2001年にエイムネクストを創業した後、様々な新サービス、ツールを開発してきました。新規の商材の場合は、プレスリリース、セミナー、HPへの掲載などを通じて世の中に認知してもらうよう努力しています。しかしながら、ほとんどの商材はなかなか立ち上がりません。今回は過去に開発した商材におけるマーケティング、営業で行った工夫、売れるために必要な条件について考えたこと、気づいたことなどについてお話させていただきます。

参加費:講演会500円(会員、会員外共、学生は無料)、交流会500円  (学生は無料)

申 込: 下記をクリックし、申込フォームのページより申込みください。
参加申込
当日飛び入り参加もできますが、申込みはできるだけ2019年12月11日(水)までにお願いいたします。
問い合わせ/申込キャンセルは 、< guide@krpe.net >にお願いいたします。