くれない工業会(東工大女性卒業生・東工大女子学生の会)

平成26年度第1回スタディツアー アスクル株式会社訪問
2014.7/23

 
第1回スタディツアーで訪問したのは現在アスクル株式会社にご勤務の宮崎もと子さんです!
座談会の様子、オフィスツアーの様子をご紹介します。


 
   東工大OG   
   宮崎もと子さん


      ―プロフィール―
     ・東京工業大学総合理工学研究科 電子化学専攻
       修士H10卒
     ・アスクル株式会社
       e-プラットフォーム本部 
       インフォメーションテクノロジー 
       プロダクト インフォメーション システム
       マネージャー
 

 
アスクル株式会社について教えてください!
お客様や社会全体にとって、欲しいものをいつでもどこでもお届けするというのがモットーです。お客様のために進化する、が企業理念の会社です。

宮崎さんはどんなお仕事をされているのですか?
システムという会社全体の流れを網羅的にみる部署にいます。昔はWebサイトの開発をしていました。現在商品マスタ管理システムの開発を担当しておりますが、同時に、マスタ管理業務全体のBPRにも取り組んでいます。場合によってはプロジェクトの立ち上げをすることもあります。プロジェクトマネージャーとして、システム開発の品質、コスト、納期を管理しながら、このプロジェクトで何がどのようにしたら良くなるのか、を社内の部署に説明することもあります。システムはどの部署にも関わるので全体の流れが見えてくるのです。
 
大学卒業から就職までの経緯を教えてください。
学部就職は考えておらず私は大学院まで進学しました。最初はいわゆる化学メーカー、製薬など理系企業を考えていました。しかし私は東京で勤務したかったのですが、研究所はほとんど田舎にあるんですね(笑)。東京近郊の企業を探そうと、マスコミ、シンクタンク系をまわったりしていました。最初はちょっとみてみようという感じで説明会を回っているだけでしたが、結局、日本総研に就職しました。それは説明会に出て話を聴いているうちに、そのような仕事の中に、仮説を立てて検証してくプロセスが見えてきた気がしたからです。まさに仮説実験検証の繰り返しが、今までやってきたことだったと思ったのです。成果そのものよりプロセスにひかれていたことに気づいたことがシンクタンクを選んだ理由です。
 
アスクルへ転職した経緯を教えてください。
日本総研でプログラミングやシステム設計の仕事をした後、コンサルタントの部署へ異動しました。コンサルタントはお客様となる企業の問題点を見つけて改善点を伝えるという仕事なのですが、こちらが助言したものに気付いてさらに良くしていくお客様の姿を見て、そちら側に行きたいと思い転職しようと考えました。アスクルへ転職したのは、同じエージェントを使っていたアスクルの先輩に紹介してもらったのがきっかけです。アスクルのみんなでやるっていう社風が好きですね。面接のときから良い雰囲気を感じていました。意見を言いやすくて、誰かが何かをやるって言うと、みんなが賛同して団体で協力的に取り組むのです。
 
就活時に心がけたことはありますか?
会社を決めるときは、その会社の人を見ました。人との相性は重要です。良い会社だと思っても面接官と合わないと思えば考え直しました。社員の中のたった1人ですが、会社を決める上では重視しました。また、会社側は野心がある人を求めています。私は、面接ではマニュアルみたいなものは使いませんでした。心の底にある野心の方が重要です。それから、コミュニケーション能力は一番大事ですね。仕事は一人でやるものではないので。面接だけでもコミュニケーション能力があるかどうかは分かってしまいますよ。
 
宮崎さんはで電子化学を専攻なさっていたみたいですが、化学の道を選ばなかったことに抵抗はありましたか?
6年間勉強したのでもうやったって感じで・・・(笑)一回離れたらもうこの道には戻れないとは思います。研究の道を職業として持ちたいと思う気持ちがあるのなら、最初の就職は研究職にこだわったほうがいいと思いますね。
 
大学での研究分野とは違った道に進んだとき、理系でよかったと思うことはどんなことでしょうか?
物事を組み立てて考える訓練はされているのかな、と思います。実証して何らかの説を証明し、必ず裏付けを求めようとします。根拠なく自信を持たないと言えるかもしれません。ただはったりが効かないこともあるでしょうね(笑) しかし理系企業ではない道に進んだ私にとっては、文系理系はあまり気にしないしそこまで関係はないと感じています。
 
女性だからこそできたことは何かありますか?
特に男性女性は関係ないと思いますね。東工大の中にいても特に意識しなかったです。女性だからということは特にないです。こればっかりは会社によると思いますが、アスクルでは育休産休で2年間くらいは休めます。時短でも働けます。キャリアには影響するとはあまり感じませんね。
 
最後に東工大女子学生へメッセージをお願いします。
学生のときは勉強も遊びもたくさんして、ものを見極める目をもってほしいですね。
それから東工大の中で女子学生はマイノリティーだと思いますが、その中で過ごすことによって、男性に対して壁をつくらないようになることは、すごく良いことだと思います。社会に出てから、男性と対等に話し合えたり、女子同士でかたまっていたりしないのは、とても役に立つと思いますよ。


 
     
集合写真                           座談会の様子


オフィスの様子

編集後記
宮崎さんありがとうございました。仕事を選ぶときでも「人」の要素が大事だということが印象に残りました。オフィスは広々として、自由な空間であり、今まで思っていた会社のイメージとは異なり驚きました!東工大で学んだ思考のプロセスは一生活かすことのできるものなのですね!今回はスタディツアーのご協力本当にありがとうございました。
(工学部社会工学科2年 黒木祐子)

仮説を立てて検証していくという理系の思考の組み立て方が専門とは直接関係のない仕事をしている今でも生かされているというお話を聞き、今やっていることは進む道によらずきっと自分の力になると自信を持つことができました!他にも為になるお話が多く参加できて良かったです。ありがとうございました!
(理学部物理学科2年  櫻庭遥)

技術職や研究職以外の進路について具体的に考える良い機会になりました。そして、東工大で学ぶことはこのような仕事にもいかされると知れたのは将来への自信になりました。ご協力いただきました宮崎さん、アスクルの皆さまに感謝申し上げます。(生命理工学部生命科学科2年  瀬底かなみ)

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