新井 宏S35物
『理系の視点からみた「考古学」の論争点』
発行:大和書房(2007年)
定価:3,150円(税込)
内容: 「論争」は人を惹きつける。特に「邪馬台国はどこにあった」など,争点が明快でロマン溢れる考古学や古代史の論争はいまや国民的な人気と言っても良いだろう。
本書は「三角縁神獣鏡は魏鏡か」「弥生時代は五百年遡上するか」「古墳築造のモノサシは」「金属考古学の諸論争」などについて,従来とは全く異なる「理系の視点」から論じたものである。すなわち,全て基礎的な数値データに基づき展開した議論であって,いずれも権威ある学会誌に載せた20余編の論文を集約したものであり,その結論は従来の議論とはまったく独立した意味を持っている。
結果的には,数多くの考古学の定説に異議を唱える内容となっているが,その思考過程を共に楽しんで頂けたら幸いである。
(新井 宏)