第46回蔵前科学技術セミナー 2023年10月14日(土)

【蔵前工業会会員の皆様へ】
 ご参加いただきありがとうございます。
 当日の講演は「会員向けページ」から視聴できます。IDとパスワードは蔵前ジャーナルの「編集後記」右下の「問合せ先」を参照してください。

一般社団法人蔵前工業会は,国立大学法人東京工業大学との共催により,時宜に適した技術テーマを皆様と考える「蔵前科学技術セミナー」を毎年開催しています。
今回のテーマは、ちょっと難しいけれどとても面白い情報理工学の世界 ~ 東工大若手研究者による先端研究 ~です。
現代情報理工学の急速な進展は、社会に大きな変革をもたらしています。
東工大情報理工学院の若手教員を集め、来るべき次の波を大胆に予想します

参加費: 講演会は無料、交流会は3,000円(学生は無料、会場受付時に現金払い)   

申込: 下記をクリックして必要事項を入力してください。

  科学技術セミナー申込


・ 申込みは10月9日(月)までにお願いします。
・ 申込みフォームでは「講演内容の写真撮影、録画、録音またはそれに準ずる行為を行わないこと」にご同意いただきます。
・ 参加方法で「会場(大岡山)」を選択いただいても、会場の人数制限によってご希望に添えない場合があります。
・ お問合せ/申込み後のキャンセルは、こちらからお願いいたします。

10月11日(水)頃、オンライン参加に必要な情報を申込み時に登録したメールアドレスへ送付いたします。

講演会(東工大蔵前会館くらまえホール・Webinar):13:00~17:15

開会挨拶:13:00~13:10 蔵前工業会 理事長 井戸 清人 氏
                                        東京工業大学 学長 益 一哉 氏


オリエンテーション: 13:10~13:20 「ちょっと難しいけれどとても面白い情報理工学の世界」
    東京工業大学 情報理工学院 教授 山村 雅幸 氏

現代の情報工学は、デジタル技術の急速な進歩によって驚異的な進化を遂げています。本セミナーでは、情報理工学の世界における最新の挑戦と展望について詳しく探求します。東工大情報理工学院は、その優れた教育体制と研究成果により、産業界や学術界で高く評価されています。多くの卒業生が先端技術の開発や研究に従事し、情報技術の進化や社会の発展に貢献しています。さまざまな先端研究が行われています。

講演1: 13:20~14:00 「実験数学」
    東京工業大学 情報理工学院 講師 土岡 俊介 氏

実験数学とは、数学的な手法やアイデアを実際の実験や観察に適用し、新しい知見や洞察を得る学問の一分野です。伝統的な数学とは異なり、実験数学では実際の現象やデータを基に数学的なモデルを構築し、そのモデルを用いて予測や解析を行います。実験数学は、物理学や工学などの応用科学分野において広く活用されています。例えば、流体力学や材料科学における振る舞いの予測や解明、データ解析や画像処理によるパターン認識などが挙げられます。実験数学の手法は、現実の問題に対する数学的な洞察を深めることや、新たなアイデアや理論の発見につながることが期待されています。

講演2: 14:00~14:40 「スパース計測データ解析 ~真の情報を明らかにするオッカムの剃刀~」
    東京工業大学 情報理工学院 准教授 小野 峻佑
 氏

スパース計測データ解析は、高次元のデータから有用な情報を抽出するための手法の一つです。スパース性とは、データの中でほとんどの要素がゼロまたは非常に小さい値であるという性質を指します。スパース計測データ解析では、このスパース性を利用して、有用な情報を抽出します。スパース計測データ解析は、画像処理、信号処理、機械学習、通信などのさまざまな領域で活用されています。また、医療画像解析、センサーネットワーク、経済予測、音声処理などの実際の応用においても重要な役割を果たしています。

講演3: 14:50~15:30  「コヒーレントイジングマシンによる圧縮センシング」
    東京工業大学 情報理工学院 特定教授・東京大学教授 青西 亨 氏

コヒーレントイジングマシン(Coherent Ising Machine)による圧縮センシングは、最適化問題や信号処理の一部として、圧縮センシング手法を応用する方法です。コヒーレントイジングマシンでは、観測行列として磁性体のスピン構造を用いる特殊な手法が使われます。コヒーレントイジングマシンによる圧縮センシングは、特に高次元データの効率的な圧縮と復元が求められる場合に有用です。例えば、画像やビデオデータの圧縮や、センサーデータの効率的な処理などに応用されます。

講演4: 15:30~16:10  「AIが加速する創薬・生命科学」
    東京工業大学 情報理工学院 テニュアトラック助教 大上 雅史 氏

創薬や生命科学の分野でもAIが活躍しています。新しい薬の開発は年々難しくっており、現在では1つの薬を作るのに13年以上・2000億円以上の研究開発コストがかかります。AIを中心とする「計算による予測技術」によって、創薬のコストを大幅に軽減しようと、大きな期待が集まっています。実際に、疾患メカニズムの解明や、薬の作用をAIによって明らかする研究が進められてきました。本講演では、AI技術がどのように創薬や生命科学に活用されるのか、具体的な研究事例とともに紹介したいと思います。

パネルディスカッション: 16:10~17:10 講師全員

閉会挨拶: 17:10~17:15 蔵前工業会 理事・科学技術部会長 田村 良明 氏

交流会(東工大蔵前会館ロイアルブルーホール): 17:15~18:15