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蔵前工業会神奈川県支部 平成24年度第1回卓話会報告

 10月3日(水)横浜崎陽軒別館(横浜ジャスト1号館)8階会議室にて、
東工大大学院 情報理工学研究科 計算工学専攻 徳田雄洋教授を迎え「東日本大震災と情報手段」の演題で、
小雨にも関わらず横浜如水会からの3名を含む77名が参加し卓話会が開催されました。
 昨年3月11日に発生した東日本大震災を発端として、その後の情報手段という側面から見たらどうだったのかという
講演で実際に起こったことからの考察で、いくつか挙げてみると
  ・情報発信について音声通話は殆どつながらなかったけれどtwitterなどは情報発信として機能した。
  ・伝達面では公的な情報としての緊急地震速報(NHKのみ全国放送)津波警報 防災無線などが必ずしも住民に確実に伝わっていなかった。
  ・原発は自然災害では事故にならないという共通認識があり、対策の柱であったERSS*/SPEEDI**は必要な場面で機能しなかった。
  ・人の行動は平常時のパターンを継続しようとするらしく、「避難で車は使わないように」という注意警告は殆ど聞き入れられずに被害が拡大してしまった。 
などです。
 質問時間はあまり取れませんでしたが災害時に正しい情報の発信と迅速に伝えることの難しさと、充分ではない情報での
行動のまずさが生死を分けたり、混乱を引き起こしたことを改めて認識した講演でした。
                                                                         北 良夫(S49 数学)記
*ERSS : Emergency Response Support System 原子力緊急時対策支援システム
**SPEEDI:System for Prediction of Environmental Emergency Dose Information原子力事故での環境への影響予測システム。
                    講演の風景