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■ 神奈川県支部 2022年度第2回卓話会開催報告

 3月10日に川崎商工会議所で、東工大副学長・上田紀行教授を講師に迎え「自ら輝き、世界を輝かす―東工大リベラルアーツの挑戦」と題した講演会を、3年半ぶりの対面で開催しました。他支部会員や如水会員も含め68名が聴講しました。

 上田先生の専門は文化人類学で東大教養学部を卒業され、1996年本学社会理工学研究科に着任、リベラルアーツ教育改革を推進されました。2011年のリベラルアーツセンター設立、2016年からの同研究教育院への発展に尽力されました。

 はじめに、世間から注目を集める東工大のリベラルアーツ教育は、「志ある東工大生」を育成する取組みと述べられました。

 専門性重視のみの教育ではイノベーションを起こす人材は育たない事、成果主義や所属・経歴重視の社会風潮の中で育った学生は、与えられた問いに答えを出せるが、自己肯定感が乏しく挫折に弱い事が指摘されました。

 東工大のリベラルアーツ教育は、教養科目に加えコア学習科目を設け、学部1年で「立志プロジェクト」、3年で「教養卒論」、大学院博士課程では「SDGsのテーマ」に取り組みます。大教室講義と少人数での徹底した議論を組み合わせたプログラムによって、「世界を変える」高い志を持ち、自らの学びをデザインする力を養います。挫折を恐れず正解のない問いに向き合える人材を育成していると語られました。

 一人一人が志を持ち世界を輝かす東工大生を創りたいとの熱い思いが伝わり、時折ユーモアを混じえた語りに会場は大いに沸きました。興味深い内容に加え、質問にも丁寧に応答され、対面開催の良さを実感できた意義深い講演会となりました。

大石庸之(S51高分子、S53修化工)
 

2022年度第2回卓話会上田先生熱演

<上田先生の熱演>

 
2022年度第2回卓話会講演風景

<講演風景>

2022年度第2回卓話会書籍販売

<書籍販売風景>