第174回例会・講演会2018年7月12日(木)

 蔵前技術士会では、次の通り例会・講演会を開催いたします。
 蔵前工業会会員ならびに会員外の多数の皆様の参加をお待ちいたします。

日 時:2018年7月12日(木)18:00~20:50
講演会:18:00~19:50
交流会:20:00~20:50

会 場:東工大蔵前会館1階ロイアルブルーホール 
東京都目黒区大岡山2-12-1 最寄駅:東急目黒線・大井町線大岡山駅下車1分
アクセス: 地図

講演;
講演1:「血中タンパク質存在形態解析研究-日曜研究者の卒研-」
蔵前技術士会会員(化学部門技術士)根木 茂人 氏
(S51高分子53修化工)
【講演要旨】
 血液中には数多くのタンパク質が存在し、病気になると疾患特有のタンパク質量が変動する。疾患特有タンパク質濃度を測定し、病状診断あるいは治療効果の指標として活用されている。
 がんは増殖に必要な栄養を得る手段として血管を作るので血管新生関連タンパク質量が変動する。本研究で対象としたAngiopoietin-2(Ang-2)も血管新生に関係し、いくつかのがんにおいて病状の悪化に伴い増加することが知られている。
 しかし、遺伝子導入により作成したAng-2では一量体、二量体、数量体の存在形態が報告されていたが、ヒト血液中での存在形態は明らかでなかった。これを解明すべく、定量方法である酵素免疫測定法と定性分析方法であるWestern Blot分析を組み合わせた方法を考案した。
 研究には以下の課題があり、分析条件・反応条件を最適化した。
 1.    Western Blot分析感度の向上
 2.    Ang-2の単離方法
 3.    血中タンパク質中の夾雑物除去
 本研究は個人的興味に基づき行った経緯があり“日曜研究者の卒研”と題し、検討結果を紹介する。

講演2:「ロボット聴覚研究とその展開~災害時の迅速な要救助者発見に向けたドローン聴覚技術開発に至るまで~」
 東京工業大学 工学院 特任教授 中臺 一博 氏   
【講演要旨】
 ロボット聴覚は,ロボットの耳の機能を構築することを目的に2000年に,日本から世界に向けて発信した日本発の研究領域です。ロボット聴覚研究で培われた技術は,オープンソースソフトウェアHARK(Honda Research Institute Japan Audition for Robots with Kyoto University)として,公開しています。現時点で,世界中から13万件以上のダウンロードがあり,様々な展開が試みられています。
 一方,災害が起きた場合,72時間以内に救助しなければ生存確率が大きく下がってしまうと言われており,迅速な要救助者捜索技術の確立が喫緊の問題です.ドローンを活用して、この課題を解決する試みが行われていますが,これまでのドローンによる要救助者捜索技術は,カメラやそれに類するデバイスを用いるものが多く,夜間や暗所,人が瓦礫の中にいるといった場合には,利用できませんでした.
 そこで,本発表では,これまで培ってきたロボット聴覚技術をドローンに適用し,ドローンのような騒音下でも音をわかりやすく見える化する「ドローン聴覚」技術を構築し,上記の課題を解決する研究を紹介します。近い将来,災害地での要救助者発見に、このドローン聴覚技術を搭載したドローンが利用できるようになれば,レスキュータスクの有望なツールとなることが期待できます。
事前配付資料が末尾からダウンロードできます。

交流会;

参加費:講演会500円(会員、会員外共、学生は無料)、交流会500円  (学生は無料)
 
申 込: ここ クリックし、申込フォームのページより申込みください。
申込みは、できるだけ2018年7月6日(金)までにお願いいたします。
(申込なしの当日参加もできます。)
問い合わせ/申込キャンセルは 、< guide@krpe.net >にお願いいたします。