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蔵前工業会神奈川県支部 平成24年度第1回土曜講演会 報告
 
 日時 :平成24年8月4日(土) 14:00~16:00
 場所 : 横浜崎陽軒別館(横浜ジャスト1号館)8階第2・3号室          参加者:98名
 講師 :鈴木正昭氏 東京工業大学教授 大学院理工学研究科 化学工学専攻
 
 演題 福島原発事故の現状と放射線の人体影響
 
【講演概要】
 昨年の3月11日に発生した東日本大震災により、福島第一原子力発電所の1号機から4号機では設計上の想定を超える大きな事故が発生。
それから1年と5ヵ月が経過し7月中には政府、国会、民間等各調査機関の事故調査報告書も出揃いました。
こうした中での開催となった本テーマの土曜講演会は、7月25日の応募締切日を待つまでもなく、参加希望者が定員オーバーとなるなど
開催前から盛り上がりを見せ、神奈川県支部の土曜講演会としてはこれまで最高の98人の参加者となりました。
 鈴木先生からは、先ず始めに、この事故の内容を理解するために必要な原子力発電の仕組みの説明があり、そして今回の事故の原因と、
原子炉の安全性に必要な「深層防護」という考え方、そしてその「被害の深刻さに対応した5段階の対応手順」や、何故事故を防止出来なかった
のか等の説明がありました。
次に放射能汚染の現状と国と自治体が取り組んでいる除染作業の現状、特に水にとけやすく1年で5cm土壌に沈み込んでいく放射性セシウム137
の除去の大変さ、最後に、事故により広範囲に大量の放射性物質が飛散したことによる放射線の人体への影響について、シーベルトやベクレル
の定義も含め放射線に対する日常生活での付き合い方などを懇切丁寧にご説明いただきました。
 
講演後の質疑応答の時間では、司会者も困るほど次から次へと手が上がり8人からの質問が出て時間を大幅に超過する等、参加者の本テーマ
に対する関心の高さを伺い知ることが出来ました。また、今回は横浜如水会からも14名と多数の方が参加されました。
 
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