東京

東京支部案内 (蔵前立志セミナー)


 お知らせ

 
東京工業大学リベラルアーツ研究教育院(ILA)の「蔵前工業会と協同で企画・運営する蔵前立志セミナーの実施実績」に対して、令和2年度 東工大教育賞 優秀賞が贈られました。
  → https://educ.titech.ac.jp/ila/news/2022_03/062023.html

1.次回開催


2024年7月18日(木) 第25回蔵前立志セミナ


 

 

 

 
・日時:2024年7月18日(木)17時~20時30分(予定)
   講演会 17:00~18:35
   懇親会 18:45~20:30

・場所: 東工大蔵前会館1階 くらまえホール・ロイアルブルーホール
・講師: 上田 紀行 氏  リベラルアーツ研究教育院 副学長 
・演題: 文化人類学者・上田紀行「真夏の白熱教室」(仮題)
・キーワード:(準備中)
・概要:
蔵前立志セミナーは、東工大の在学生と卒業生が知的刺激に富んだ交流のできる場として企画された、東工大リベラルアーツ研究教育院と蔵前工業会東京支部共催の課外セミナーです。令和2年度東工大教育賞優秀賞を受賞しています。2017年に第1回が開催され、直近の第24回までの合計2,992名が参加しています。第25回は、参加者合計が3,000名を超えることと、東京医科歯科大との統合直前の開催になることから、特別プログラムをご用意しました。講師は蔵前立志セミナーの立役者である上田紀行先生です。暑い真夏に上田先生と会場が一体となった熱い特別講義にぜひ参加してください。

・対象者: 東工大 東京医科歯科大 在学生・卒業生・教職員、上田ゼミ受講生
・参加費: 会場参加者 2,000円(学生無料)
・申込み: 7月15日(月)迄に下記URLより登録
    蔵前工業会東京支部ホームページ
    → https://www.kuramae.ne.jp/kuramaerisshi/ 

・主催: 蔵前工業会東京支部・東工大リベラルアーツ研究教育院
・共催: 蔵前工業会・東京工業大学
・問合せ: 蔵前工業会東京支部事務局
   E-mail  kuramae-tokyo@delukxe.ocn.ne.jp
   Tel  03-3748-4447(平日午後のみ)

   服装は自由!途中入室可!
 ※セミナーの録画は予定されておりません。ぜひ当日、貴重なお話を聴きにご参加ください。

 

 
2.過去の開催内容
 
第24回蔵前立志セミナー (於:くらまえホールとZoomによるハイブリッド開催)           2023年12月14日(木)
 
   講師  :   吉村 譲 氏(Joe Yoshimura)
 演題  :  手段と目的 ~今までとこれから~ 」
 キーワード: 起業 目的と手段 仲間
 概要  : 学生時代に活動を始め、幼馴染と東工大の友人と起業して23年。皆様のおかげで現在は
     約1000名の会社になりました。
現在は、世界中で展示イベントを開催させていただき、
     国内でも多くのクライアントからシステム開発の依頼を頂いています。
     
起業の背景や現在に至る経緯、今後更に大事になるであろう点などのお話をします。
                     
   
 
   開催報告は近々公開いたします。
 
第23回蔵前立志セミナー (於:くらまえホールとZoomによるハイブリッド開催)           2023年7月12日(水)
 
   講師  : 丸山 宏 氏(S56情科 S58修情科 H7博士(京大・工学))
 演題  :「決めつけてはならないとき・決めなければならないとき
 キーワード: 科学のプロトコル、合意形成、意思決定、認知バイアス、専門家の役割
 概要  : 講師は、IBM基礎研究所長(執行役員)の体験などから、著書『新 企業の研究者をめざす皆さんへ』
        (近代科学社)で、研究職を希望する学部生や修士・博士課程の学生、現役の企業研究者・技術者に重要な
        アドバイスをしてきました。そんな講師による蔵前立志セミナー向けオリジナルトピックスです。
        
私たちは日々の活動の中で、常に意思決定(あるいは合意形成)を行っています。また、科学や経済、
        政治などの様々な分野で、意思決定のためのツールを持っています。この講演ではこれらのツールを、
        意思決定のための知識(知っていること)と不確実性(知らないこと)が何か、という観点から整理し、
        適切な場面で適切なツールを使えるようになることが、この複雑な社会を生きていくのに重要であることを

        議論します。
                     
   



   第23回蔵前立志セミナーが、初の会場+オンラインハイブリッドセミナーとして7月12日に蔵前会館「くらまえホール」で開催されました。今回の講師は、花王株式会社エグゼクティブ・フェロー、東京大学人工物工学研究センター特任教授、株式会社Preferred Networks取締役の丸山宏さん(S56情科S58修情科H7博士(京大))です。
この日の東京は最高気温37.5℃の酷暑。それでも参加者は過去最高の176名。うち学生が半数越えの98名でした。今回は教職員と卒業生だけでなく、在学生がセミナー企画運用チームに加わったことで、若手の熱気がセミナーと懇親会に注がれました。さらに、東京医科歯科大学や慶応義塾大学の学生にも参加いただくなど、さまざまな新しい試みが行われたセミナーでした。講演はもとより、3年ぶりに開催された懇親会と、その後の二次会まで、教職員・卒業生・学生の垣根を超えて、おおいに盛り上がりました。
演題は『決めつけてはならないとき・決めなければならないとき』です。つい最近まで私たちの日常に大きな影響を与えていた新型コロナウィルス感染拡大や、現実の工学の世界で使われる安全係数といった話題を通して、科学のプロトコルや合意形成、意思決定、認知バイアス、さらには専門家の役割について深く考える機会を参加者全員に与えてくれました。講演後のQ&Aセッションは質問が多く、また本質に迫る内容ばかりであったのが印象的でした。講師と学生の熱いQ&Aは、懇親会から二次会まで続きました。
 なお、会員向けページで当日の講演動画を公開しております。
 URL: https://www.kuramae.ne.jp/about_memberspage/

 
長谷部泰幸(S61金S63修)
 
第22回蔵前立志セミナー (於:くらまえホール)                                      2022年10月19日(水)
    

 講師:川田 篤 氏(1997電・電) 株式会社オロ 代表取締役社長
   演題:思いは実現する~創業から現在までのお話~
   キーワード:起業、経営、仲間
 概要:就職を経験せずに、東工大の友人との創業から23年、東証マザーズ上場、東証一部上場、
       東証プライム上場と創業経営者として様々な経験をしてきました。まだ道半ばですが、
       これまでの経営経験で起きた事や感じた事をお話します。また、折角の機会ですので
       皆さんからの質問などにお答えしたいと思います。

                     
          
  東工大 開催通知はこちら→ https://www.titech.ac.jp/0/alumni/news/2022/064633

 

 第22回蔵前立志セミナーが、2年10か月ぶりの対面セミナーとして10月19日に蔵前会館「くらまえホール」で開催されました。講師は、株式会社オロ代表取締役社長の川田篤さん(H9電・電)。就職を経験せず、東工大の友人とゼロから創業した会社を東証一部(現プライム)市場に上場させたという、まさに“立志”セミナーに相応しい内容でした。今回セミナーでは、川田さんのよりプライベートな経験や考えを話していただくという事でオンラインを併用せず、後日公開のための録画も取りやめました。こうすることで、川田さんは上場企業の創業社長としてというより、ひとりの卒業生として同窓生との率直な関係を築くことができたように思います。在学中のことはもちろん、ご家族のことや留学のことなど、川田さんの人生に影響を与えた環境の話をはじめ、資金調達や経営理念、将来ビジョンといった経営者でないと語れない話まで、とにかく高密度の45分講演でした。今回の立志セミナーの最大の特徴は、講演と同じ長さの時間を割いた45分間の質疑応答です。学生からの質問が過去にないくらい多く、それに対して川田さんが本気で回答する姿は、まるで白熱教室の様相を呈していました。オンラインではなく、対面だからこその熱いセミナーであったと感じます。参加者63名のうち学生が1/3以上の23名です。ここから第二の川田さんが誕生するかもしれません。

長谷部泰幸(S61金S63修)記

 
 
第21回蔵前立志セミナー (Zoomによるオンラインセミナー)                                 2022年7月12日(火)
    

 講師:黒川崇裕 氏(1992制御 1994修制御) 
             パナソニック(株)事業開発室 ロボティクス・アクセシビリティPJ

   演題:ロボットと私
  
キーワード:東京オリンピック・パラリンピック、共生社会、ロボット、ロボットコンテスト
 概要:在学時には制御工学を専攻し、NHKロボットコンテストの第一期生。同期はロボット関連の職に
    就いたり起業したりする人が多かったとのこと。入社後はパナソニックにて産業用ロボットの開発を
    経て、東京オリンピック・パラリンピックにて組織委員会内にロボットプロジェクトを立ち上げ、
    役に立つロボットを国内外に訴求しました。東京オリンピック・パラリンピックでロボットがどの
    ように活躍していたのか、その舞台裏で開発者は何を感じたのか。ロボット技術そのものだけでは
    なく、技術開発の成果が社会に導入される過程でどのようなことが起こるのか。学生の皆さんの今後
    に向けたヒントが多く得られるセッションになるでしょう。


                     

     
  
東工大 開催通知はこちら→ https://www.titech.ac.jp/0/alumni/news/2022/064167

 第21回蔵前立志セミナー「ロボットと私」が7月12日にオンラインで学生53名、総勢132名の参加を得て開催された。講師の黒川崇裕様(パナソニックホールディングス㈱、H4制、H6修制)は、皆さんご存知の「NHKロボットコンテスト」の第一回参加者だ。その後、現在の会社に就職され、社会に役立つロボットを目指すという一念で新規事業に取り組み、立ちはだかる色々な壁、失敗を乗り越え、昨年の2020東京オリンピック・パラリンピックではロボットプロジェクトを立ち上げ見事成功裏に終えられた。実は、本人も就職後に気づかれたようだが、小学校卒業文集で今お勤めの会社に将来就職するとの抱負が語られていたとのことだ。当日はできるだけ多くの方に共感されるようにと、多数の映像を活用しながらロボットへの思いを語られていたが、小学校時代から大学時代そして今まで、ロボットとの共生でより良い社会を実現したいとの壮大な夢を追い求める姿勢があってのことだ。その思いに多くの学生が共感を覚えた印象深い講演だったのではないだろうか。参加者の98%が満足(42%が期待以上の満足)という高い評価がそれを物語っている。これからも多くの学生が信念をもって夢を追えば必ずや実現できるとの思いで、羽ばたいていかれることを期待したい。
本多 均(S51土、S53修土)記
 
 録画を会員向けページでご覧いただけます。→ https://www.kuramae.ne.jp/about_memberspage/
 
 
第20回蔵前立志セミナー (Zoomによるオンラインセミナー)                           2022年5月17日(火)
    
 講師:岡田祐之氏(H6金 H8修エネ)(株)みらい創造機構 代表取締役社長
    + ベンチャーに関わる卒業生複数名
    [特別ゲスト]渡辺治氏(S55情科 S57修情科)東京工業大学理事・副学長
   演題:東工大発Deep Techベンチャー創出を目指して
  
キーワード:Deep Techベンチャー、起業/スタートアップエコシステム、東工大の技術/社会実装/社会貢献

 概要:東工大から発信できる理工系技術を核として、社会に貢献できるDeep Techベンチャーの創出を目指した
    ベンチャーキャピタルファンドを設立するため、2014年に起業した岡田さんを講師に迎え、東工大に晴れて
    入学された学生諸君や卒業した同窓生に向けて、起業した経緯や技術系ベンチャーを取り巻く環境、タイトルに
    示した将来の展開について3人の仲間と共に熱く語っていただきます。
    さらに、特別ゲストとして東工大渡辺副学長に参加いただき、東工大の技術を企業と共に社会に貢献できる
    形へと展開する未来戦略を掲げ、大学としての推進を指揮しておられる立場から、その意気込みや目標を語って
    いただきます。若き新入生を迎えて東工大の将来を語り合える機会を醸成するセミナーにしたいと思います。

            

   
            
    
  
東工大 開催通知はこちら→ https://www.titech.ac.jp/0/alumni/news/2022/063754

「東工大発Deep Techベンチャー創出を目指して」をテーマに「第20回蔵前立志セミナー」が5月17日(火)Zoomによるオンライン形式で開催された。出席者は128名(学生44名,社会人84名)に及んだ。
東工大から発信できる理工系技術を核として、社会に貢献できるDeep Techベンチャーの創出を目指したベンチャーキャピタルファンドを設立するため、2014年に起業した岡田祐之さん(H6金 H8 修エネ)を講師に迎え、東工大に晴れて入学された学生諸君や卒業した同窓生に向けて、起業した経緯や技術系ベンチャーを取り巻く環境、タイトルに示した将来の展開について,共同創業者である金子大介さん、グロースチームダイレクターである高橋遼平さんと共に熱く語っていただきました。さらに、特別ゲストとして東工大渡辺副学長に参加いただき、東工大の技術を企業と共に社会に貢献できる形へと展開する未来戦略を掲げ、大学としての推進を指揮しておられる立場から、その意気込みや目標を語っていただきました。
3氏ともに豊富な業務経験をされており、学生へのメッセージとして、目の前にある技術と自分との関係は外部環境とともに変化し世の中のニーズが変わっているため、社会から要請される技術に対する役割変化を感じること、また、その技術と自分との関係を変化させて新たな機会を創出するための継続したイノベーションと顧客開発が重要であること、そして、これらのアクションを成功に導く一番大切なカギがベストな『タイミング』を見つけることであるというコメントが印象的だった。
参加者からの質問に答え、学生時代の過ごし方、キャリア形成上のモチベーションの保ち方など幅広くお話をうかがうことができた。講演者の本音トークから将来を考えるヒントが得られる機会となったと思う。
太田高志(H16修 有・高)記
 
     録画を会員向けページでご覧いただけます。→ https://www.kuramae.ne.jp/about_memberspage/
 
 
第19回蔵前立志セミナー (Zoomによるオンラインセミナー)                         2021年12月15日(水)
  
  
演題:「誰も正解を知らないニューノーマル時代の生き方」 (←ポスターをご覧いただけます)
 講師:秋山智紀氏 (1988年 電電 1990年 修 電電)
        TOMO インターナショナル(株)/ GTIC 代表取締役 CEO、Globis経営大学院 MBA講師
        
マッキンゼー社でのインターンとバイトでカルチャーショックを受け金融の世界へ。
         MBA留学(MIT)卒業後、米系・欧州系投資銀行、ベンチャーキャピタル数社の経営。
         現在個人でベンチャー企業の発掘・投資・育成活動。
 キーワード:正解は探すもの? 明日の100点? もし上司から不正指示を受けたら? 看板/能力?
 概要: 突如世界中を襲った新型コロナ。
            経済・ビジネスから生活様式まで大きな変化を全世界が同時に強いられています。
      これから実社会に出て40年、50年と活動していく皆さんは既に準備をスタートしていますか? 
      世界の状況をチェックしていますか? 

      VUCAの時代に突入してしまったこれからの社会や、皆さんのこれからの人生・キャリアについても、
      参考事例も紹介しながら、皆さんと議論もしていきたいと思います。

            

   
            
    
  
東工大 開催通知はこちら→ https://www.titech.ac.jp/0/alumni/news/2021/062341

 令和3年12月15日、スタートアップアクセラレータとして活躍されている秋山智紀氏を講師に迎え「誰も正解を知らないニューノーマル時代の生き方」と題して「第19回蔵前立志セミナー」を開催した。セミナー当日は116名(学生26名、社会人90名)がオンラインで参加した。
講演では、人生の転機となった学生時代の経験に始まり、その後何度も直面する困難な状況を講師自身がどのように乗り越えていったのかが語られた。講師は外資系企業のインターンへの参加や他大学との交換授業に刺激を受けてキャリアを変更したものの、新卒で入社した会社が倒産する憂き目に遭い、人生を見つめなおすこととなった。その後、MITへの留学や外資系投資銀行での経験を経て、スタートアップアクセラレータとして活躍する現在に至るのだが、その過程において、自分自身のポテンシャルを現在の専門分野だけに限定せず、他分野に好奇心を持ち、チャレンジをし続けている様子が伺えた。
「これからの時代は、個人の能力を徹底的に磨き上げ、所属組織の肩書に頼らず、自分ブランドで生きて行く」という講師のメッセージには、社会人の参加者も刺激をうけたことだろう。
セミナー終了後は、学生からの質問に対して終了時間一杯まで丁寧なアドバイスを頂戴した。軽妙な語り口調でありながら、講師自身の波乱に満ちた実体験にもとづく数々のエピソードは、参加者にとって、先が見えない次の時代の道標になったのではないか。
平地淳理(1998数学、2000修)記
 
 
第18回蔵前立志セミナー (Zoomによるオンラインセミナー)                       2021年10月21日(木)
  
  
演題:変化を起こし、変化を受け入れ、あるべき企業人を考えるヒント
 キーワード:技術革新、SDGs、価値観、多様性
 概要: AI、クラウド、5G、MaaSなどのICT分野を筆頭に技術革新への期待が大きくなる一方で、SDGsに代表される
     長期に渡る地球規模での課題への向き合い方など、組織だけでなく、ひとりひとりの企業人が社会貢献のあるべき
     姿を具体化していくことが重要になります。現在企業人として活躍中の3氏、オートモーティブ業界で車載機器事
     業、ITS事業等に携わる伊藤氏、通信業界で社会のあらゆるものへ実装された通信を守る土生氏、そして総合商社
     で電力自由化を受けEV社会を視野にDX事業に携わる阪本氏が、学生時代から今日迄を振り返りながら、これから
     の社会での活躍が期待されている学生のみなさんに、実体験も交えて考えるヒントをご提供いただきたいと考えて
     います。皆さんも3氏と一緒に、これからの時代をどのように考えるか語り合いましょう。

 講師: 伊藤 快 氏(1988年 制御工学、1990年 修 制御工学)
          パナソニック(株)オートモーティブ社 企画センター 事業開発部 部長
             土生 由希子 氏(1996年 社会工学、2020年 修 技術経営専門職学位課程)
                    KDDI(株)技術統括本部 エンジニアリング推進本部 運用管理部 部長
             阪本 陽一 氏(2006年 土木工学、2008年 修 土木工学)
                    三菱商事(株)電力・リテイルDXタスクフォース 電力・リテイルDX室  
 
            
   
          
    
  
東工大 開催通知はこちら→  https://www.titech.ac.jp/0/alumni/news/2021/061867

 「変化を起こし 変化を受け入れ あるべき企業人を考えるヒント」をテーマに「第18回蔵前立志セミナー」が10月21日(木)Zoomによるオンライン形式で開催された。出席者は81名(学生18名,社会人61名,学生/社会人不明2名)に及んだ。
第一部では、パナソニック株式会社勤務の伊藤快氏(’88制御工学 ’90修),KDDI株式会社勤務の土生由希子氏(’96社会工学 ’20修 技術経営),三菱商事株式会社勤務の阪本陽一氏(’06土木工学 ’08修)の3氏が、学生時代から今日迄を振り返りながら、一企業人として生きるヒントを熱く語られた。3氏ともに複数の豊富な業務経験をされており、学生への助言として、入社してから十数年程度の間で外部変化は大きく変化し、世の中のニーズが変わっており、それに従い、自分の興味のあること、課題感も全く違うものになっている。自らで今後何をしたいか、何をすべきかを時代変化に応じて都度考えて行動を起こすことが重要であるというコメントが印象的だった。
第二部は3氏を交えてのフリートーク。参加者からの質問に答え、学生時代の過ごし方、キャリア形成上のモチベーションの保ち方など幅広くお話をうかがうことができた。セミナー終了後のフリートークまで参加した学生にとっては、本音トークから将来を考えるヒントが得られる機会となったと思う。
太田高志(H16修 有・高)記

録画を会員向けページでご覧いただけます。→ https://www.kuramae.ne.jp/about_memberspage/
 
第17回蔵前立志セミナー (Zoomによるオンラインセミナー)                           2021年7月13日(火)
  
  内容1.講演「仕事を楽しむ方法
      講師:加茂 紀和子 氏 (1985建 1987修)(株)みかんぐみ 共同設立者
      ・東工大時代の仲間との建築事務所立ち上げまでの道のり
      ・学校建築を手掛けて考えること:男の子?女の子?
      ・古い建築を活かす スクラップ&ビルドからリノベーションへ
      ・大学にも研究室を持っていて、学生さんを見ていると・・・

 
  内容2.講師に下記2名を加えたトークセッション

     土屋 清美 氏(1982応物)  STOCK POINT(株)代表取締役
      ・創業までの道のり「あなたも持ってるポイントが株に」
      ・仕事に大事なことって?
     菅谷 真実 氏(2015生命科) 京都大学修士課程修了後に経済産業省勤務
      ・環境問題に関わる仕事がしたくて京大院・経産省へ
      ・「お2人とも、子育てもされてきたんですよね!?」


  
*終了後(20時~20時30分 予定)、参加学生の希望者と講師陣との語らいの場を設けます。

                                 
   
      
    
  
東工大 開催通知はこちら→  https://www.titech.ac.jp/0/alumni/news/2021/061078

  第17回蔵前立志セミナーが713日に開催され、学生40名を含む103名がオンラインで参加した。第一部の講師は加茂紀和子様(()みかんぐみ共同創立者、1985建、1987)、「仕事を楽しむ」というテーマでお話いただいた。幼い頃、大阪万博のパビリオン群や特撮モノに登場する特徴的な建物に心ひかれていたというエピソードからすでに建築家への道が始まっていたようである。独立されてからは、市民参加型のワークショップで進められた小学校の建て替え、歴史的遺構を活かした商業施設へのリノベーションなど、利用者の想いや環境を活かした空間構成を世の中に送り出されている。建築コンペは著名建築家であっても勝率1/100以下という厳しいものであるが、それでも「設計しているときが一番楽しい」「今後もずっと続けているのでは」と語られ、心から仕事を楽しまれている様子が伝わってきた。
 第二部は土屋清美様(STOCK POINT(株)代表取締役1982応物)、菅谷真実様(経済産業省勤務 2015生命科学 京都大学修了)好きな仕事の道を歩むパワフルなお二人を交えてのディスカッション。学生からの質問に答え、学生時代の過ごし方、キャリア形成上のモチベーションの保ち方、働きながらの育児など幅広くお話をうかがうことができた。セミナー終了後のフリートークまで参加した10名以上の学生には、自然体の本音トークから将来を考えるヒントが得られる機会となったであろう。
井上あきの(1983情報科学、1985修)記

録画を会員向けページでご覧いただけます。→ 
https://www.kuramae.ne.jp/about_memberspage/
 
第16回蔵前立志セミナー (Zoomによるオンラインセミナー)                           2021年5月19日(水)
    
 
演題: グローバル社会におけるキャリア形成~海外の仕事の魅力に迫る
   キーワード: 世界のなかの日本、SDGs、キャリアパス
 概要: 学生時代から世界各国を旅行。大学で学んだことを開発途上国の現場で活かしたいとの思いで国際協力の世界に
     飛び込まれた小泉氏をはじめ、各界で活躍中の佐藤氏、前口氏、小﨑氏もそれぞれに豊富な海外経験をお持ちで
     す。当日は海外からの登壇もお願いし、4氏で、実務を通したご自身のキャリア形成、これからの世界における
     日本の立ち位置、学生時代にやっておきたかったことなどからグローバル社会と海外の仕事の魅力をお話頂き、
     皆さんと語り合います。
  
講師:  小泉 幸弘氏(H3土、H5修社開)  (独)国際協力機構 社会基盤部 運輸交通グループ次長
     佐藤 幹寛氏(H10電物)        イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校 
                  
      レクリエーション・スポーツ・観光学科 助教授(在アメリカ)

     前口 貴治氏(H13金、H15修材料工) 三菱重工業㈱ 総合研究所 強度・構造研究部 主席研究員 
                        
(フランス電力への2年間の出向を経験)

     小﨑 香菜子氏(H24土、H27修土)  五洋建設㈱ 国際部門 国際土木本部 土木技術部(在シンガポール)

   内容:  講師による講演・パネルディスカッション
 *終了後(20時~20時30分 予定)、参加学生の希望者と講師陣との語らいの場
     
                                 
       
 
 
東工大 開催通知はこちら→  https://www.titech.ac.jp/alumni/event/2021/049613.html     

   第16回蔵前立志セミナー「グローバル社会におけるキャリア形成~海外の仕事の魅力に迫る」が5月19日学生41名を含む92名の参加を得て開催された。講師は小泉幸弘様((独)国際協力機構、H3土、H5修社開)、佐藤幹寛様(イリノイ大学アーバナ・シャンペン校、H10電物)、前口貴治様(三菱重工業㈱、H13金、H15修材料工)、そして小﨑香菜子様(五洋建設㈱、H24土、H27修土)という同窓ながらも社会人歴の長さも業界も出身学科も異なる4氏だ。その4氏が、東京の小泉様を中心に、佐藤様は米国から、小﨑様はシンガポールから、前口様は兵庫から時差も距離も乗り越えてオンラインで一堂に会し、豊富な海外経験と海外の仕事の魅力を大いに熱く語られた。「必ずやこれからの人生を豊かにするので学生のうちから臆せず先ずは海外に挑戦して下さい」、また「東工大での学科横断の人的ネットワーク、もちろん留学生や先生とのネットワークを含めて大切にして下さい」との総括メッセージは、多くの学生に印象深く残ったのではないだろうか。参加者の95%が満足(54%が期待以上の満足)と評価し、今回初めて試行されたセミナー後の講師と学生との直接対話は1時間近くにも及んだ。このセミナーで知合いになり「今度はリアルで会いましょう」と話されていた講師の方々含めて皆があらためて海外の仕事の魅力を考えるセミナーになったのではないだろうか。これを機に益々多くの東工大生が海外に羽ばたき活躍している将来を期待する。
本多 均(S51土、S53修土)記
 
録画を会員向けページでご覧いただけます。→ https://www.kuramae.ne.jp/about_memberspage/
 
 
第15回蔵前立志セミナー (ZOOMによるオンラインセミナー)                        2020年12月16日(水)
  
   講師: 滝 隼輔 氏 (B3 生命理工学系)、    Attic Lab 学生運営
     靎見 敏行 氏(H18情 H20修数・計)、 ㈱ネフロック 代表取締役
     金子 大介 氏(H21社 H23修社)、   ㈱みらい創造機構 共同創業者/取締役
     川口 卓志 氏(H18機 H25博創エ)、  ㈱レゾニックジャパン 代表取締役
                         ㈱シグマエナジー 代表取締役
                         ㈱ラプソドス 取締役会長
                         ㈱委託ナビ 代表取締役
 演題:「大岡山テクノロジータウン構想
        ~学生と若手OBOGで紡ぐ「街・大学・ベン
チャー」のスタートアップエコシステム~」
 概要:大岡山に自社ビルを構える(株)ネフロックの創業者 靎見氏、大岡山で飲食店を経営する(株)ラプソドスの
    共同創業者 川口氏、東工大の起業を支援するベンチャーキャピタル(株)みらい創造機構の共同創業者 金子氏、
    東工大のコワーキングスペースAttic Lab を運営する滝氏が登壇します。大学と、街と、スタートアップとの
    新しい関係を提唱し、参加者の皆さんとディスカッションを行ないます。

 
   
  
                    
 
 
     東工大 開催通知はこちら→     https://www.titech.ac.jp/alumni/event/2020/048268.html    

 第15回蔵前立志セミナーが12月16日、オンラインセミナー形式で開催されました。
「大岡山テクノロジータウン構想 ~学生と若手OBOGで紡ぐ「街・大学・ベンチャー」のスタートアップエコシステム~」という演題で、大岡山を拠点として活動する起業家の川口卓志氏(H18機/H25博創エ)と靎見敏行氏(H18情/H20修数・計)、ベンチャーキャピタリストの金子大介氏(H21社/H23修社)、在学生の滝隼輔氏(B3 生命理工学系)の4氏が登壇し、それぞれの立場・視点から、この構想についての思いや期待、実行プランなどについて熱い討議が交わされました。街、大学、ベンチャーそれぞれの距離を縮め、東工大発のベンチャーが大岡山という魅力ある街にどんどん集まり、かつ、新たに産み出されるようなエコシステムを今日から構築していこう、という4氏の志の表明には、参加者からもたくさんのエールが送られました。
今回のオンラインセミナーでは新たな試みとして、コメントスクリーンというアプリ経由でリアルタイムに登壇者に質問や感想、激励などを投げかけることが可能となる環境が用意されました。遠隔で参加しながらも、まるで登壇者の隣にいるかのような感覚で討議に参加でき、結果としてより活発な意見交換が実現できたと思います。アンケートでも100%の学生さんから、「大変満足」という評価をもらいました。参加型セミナーに新しい方向性が見えてきたように思います。
栗橋 寿(S58社工)記
 
 
第14回蔵前立志セミナー (ZOOMによるオンラインセミナー)                        2020年10月19日(月)
  
 講師:  池田 修二氏(S53物 H15論博電子)
                 ティーイーアイ ソリューションズ(株)代表取締役CEO
                 tei Technology, (アメリカ)Co-founder, COO
                 Triple Oak Environmental Solutions, (アメリカ)Co-founder

  演題: 「アメリカでの起業、失敗もしたけど楽しんでいる」
  キーワード: アメリカでの仕事、起業、アメリカの良い点、世界で通用するエンジニア

  概要:   大手企業から、アメリカ企業に転職。そこはかつて日本半導体を追い詰めた米国半導体開発の巣窟だった。
     日本半導体沈没の理由が知りたかった。日本人はただ一人、仕事や生活の違いを実感し、アメリカの戦略、良い点などを学んだ。
     その後、アメリカで6社起業。失敗もしたけど、いろいろなことにチャレンジしている。
     今回は私の経験を踏まえて、世界で通用するエンジニアになるための提案をします。
   
  
                 
          
    
   
     東工大 開催通知はこちら→       https://www.titech.ac.jp/alumni/event/2020/047890.html

 第14回蔵前立志セミナーが10月19日、前回に引き続きZoomによるオンラインセミナーとして開催されました。今回はティーイーアイ ソリューションズ(株)代表取締役CEOの池田 修二氏(S53物 H15論博電子)を講師に「アメリカでの起業、失敗もしたけど楽しんでいる」と題して行われました。池田氏は日本の半導体が世界を牽引した時代に日立で活躍され、日本の没落後、日本半導体駆逐の戦略拠点であった米国企業Sematechに単身乗り込み、さらには米国で自ら起業し、日本では大型施設による研究支援事業に取り組むなど、半導体産業のあるべき姿を目指し、チャレンジを続けてこられました。その体験に裏付けられた高度成長時代を謳歌した日本の横並び、減点評価の企業体質に対する、米国企業の加点評価による革新性の比較の紹介は迫力があり、低成長期時代の現代における米国型の利点の指摘は、本来、独創性を追求する一匹狼を目指したはずの工大魂を大きく揺さぶりました。その上で米国に追従するのではなく、日本本来の良さを生かして勝負をすることの必要性を訴えられたのは、世界を舞台に活躍された池田氏ならではの話で、世界で通用するエンジニアへの道を力強く学生に示されました。主催者として残念でならないのは、開催時間がコロナ禍による講義時間の変更に合わせ遅くなったこともあり、学生の参加者が20名(全体で89名)に留まったことです。次回以降はまた多くの学生が集うことを期待したいと思います。
牧 広篤(S55博エネ)記
 
録画を会員向けページでご覧いただけます。→ https://www.kuramae.ne.jp/about_memberspage/
 
 
第13回蔵前立志セミナー (ZOOMによるオンラインセミナー)                            2020年7月7日(火)
 
 講師: 山下晴香氏(H25修創エ)Acroquest Technology(株) 
 トークセッション: 葦津紗恵氏(H12社 H14修社)(株)三菱総合研究所 主任研究員
 演題: 「理想の働き方は自分たちでつくる~全社員で給与を決める会社での挑戦~」
 概要:   介護や妊娠出産など、人生のどんな局面でも働き続けられる会社を創りたい。「GPTW働きがいのある会社
             ランキング」全国1位の会社での取り組みや自身の共働きワーママとしての経験を紹介します。
             後半では、三菱総合研究所の葦津様をお招きし、就活やキャリア、仕事と家庭の両立などについてトーク
     セッションも予定しています。働き方改革や女性活躍、共働きの実情などに興味がある方はぜひお越しください。

 キーワード: 働き方改革、女性活躍、共働き、育児と仕事の両立
 

                 

約130名の聴講者の中で女性が3割(学生に限れば4割)だった今回は、山下晴香氏(アクロクエストテクノロジー(株)H25修創エ)による「理想の働き方は自分たちでつくる~全社員で給与を決める会社での挑戦~」です。ご本人の「働く女性のロールモデルになりたい」という思いに溢れた様々な社内外の活動、理系研究室のような雰囲気だという同社の事業内容、同社の特徴である社員全員で社内ルールや給与を決定する全体会議についての説明がありました。その中で、働くことと出産・育児などの個人の生活を上手に両立することは、必要なサポートを必要なタイミングで行うことだとの指摘があり、人生を通して働く会社は試行錯誤しながら自分たち=究極的には自分=で創ることが重要だと締め括られました。続いて、山下氏と葦津紗恵氏((株)三菱総合研究所 H14修社工)のトークセッションです。就職活動から出産・育児、仕事、会社の仕組みを自分が変えていくことまで、学生が訊きたいだろうポイントが9つ用意され、それを示しながらのテンポよい話が進みました。全員が互いを良く知っている会社と大規模企業という違いはあっても、自分の能力を活かして仕事をされている様子が聴き取れました。その後、参加者がランダムに3、4名のグループに分割され、講演・トークセッションを聴いての感想や意見が交換されました。学生にとっては刺激的な、卒業生にとっては新鮮な話だったようです。初めてのオンライン開催は、講師の万全の準備にも助けられ、大きなトラブルもなく終了しました。
 
林 ゆう子(S57化、S60修電子化)記
 
第13回蔵前立志セミナー  COVID-19により中止                                        2020年5月26日(火)
  
  講師:津田 愼悟 氏(S50建)、 丸紅(株)理事、元在カタール特命全権大使

  演題:「東工大 商社 経由 大使」
  概要: 建築学科のはみ出し者が未知の世界の商社に飛び込み、海外研修生としてイラン革命直後のテヘラン乗り換えで
    シリアのダマスカスに着任。その後、産業・エネルギー関連を中心とした大小様々な海外プロジェクト(プラント)
    を手掛け世界を転戦。部門と地域の責任者からグループ会社の経営を経て「Youは何しにカタールへ」。工から
    商へ、民から官への変遷と挑戦。

 
 
 
第12回蔵前立志セミナー                                                                       2019年12月12日(木)
  
 
​     講師: 佐々木 義純 氏(S60修化環工) 住友化学(株)執行役員(在サウジアラビア)
  演題: 「サウジプロジェクトを立ち上げて-海外プロジェクトで要求されること-」
  キーワード: 海外業務、コミュニケーション能力、メガプロジェクト、スタートアップ
  概要:  住友化学とサウジアラムコの共同事業であるサウジアラビアのペトロラービグ社のラービグ2期コンプレックスが生産を開始した。
      このメガプロジェクトの準備、立ち上げを通して得られた経験、知見から、プロジェクトオーナーとして海外プロジェクトを成功に
              導くための要諦、求められる技術者像について言及する。

        
                              
  
  
東工大 開催通知はこちら→ https://www.titech.ac.jp/alumni/event/2019/045647.html
 
 12月12日、講師として、佐々木 義純 氏(住友化学(株)執行役員、S60修化環工)を迎え、第12回蔵前立志セミナー「サウジプロジェクトを立ち上げて-海外プロジェクトで要求されること-」開催されました。まず、同社の石油化学製品関連の事業展開・サウジアラビア石油精製、石油化学コンプレックス概要・プラント立ち上げプロジェクト業務の全体像が紹介されました。続いて、ご自身が考える「海外進出の原動力」「現地赴任エンジニアに要求される能力」「海外プロジェクトを成功に導くために必要なこと」が紹介され、「諦めが悪いこと・外力を跳ね返す力が重要」との言葉で締め括られました。その後、恒例の「えんたくん」を用いた学生2名・社会人2名のグループで、講演で印象に残った点などが話し合われ、講師への質問タイムと続きました。学生から、講演内にちりばめられたキーワード「マインドセットを変える」「木を見て森を見ず」「知識は広く、深く」について具体的にどうすればよいかとの質問が相次ぎました。サウジアラビアの状況についても、現地労働者との付き合い方や生活環境といった質問が出ました。海外経験のあるOBの参加者も多く、参加した多くの学生が満足した会となりました。なお、講演の最後に紹介のあった住友化学のホームページに掲載されている「未来へつなぐ住友化学の覚悟と挑戦『ペトロ・ラービグ第2期計画』」からは、迫りくる危機感・ワクワク感を目の当たりにすることが出来ます。
林 ゆう子(S57化、S60修電子化)記
 
 
第11回蔵前立志セミナー                                                           2019年10月29日(火)
  
 
​      パネル座談会:「ベンチャーで生きる」 まだ成功も失敗もしていない 挑戦者達によるパネルディスカッション
  ファシリテーター:川口卓志氏(H18機 H25博創エ)
         (株)レゾニックジャパン
、(株)ラプソドス、(株)委託ナビ、(株)シグマエナジー 代表取締役

  パネリスト:   小泉直也氏(H19修生物プ H21博)(株)ティーフル 代表取締役
             入江満氏(H26生命科 H28修生命情) MI-6(株)執行役員
             高野慎太郎氏(H30電電)(株)Makership 代表取締役  


                                    
 
東工大 開催通知はこちら→ https://www.titech.ac.jp/alumni/event/2019/045179.html
 
 第11回蔵前立志セミナーが「ベンチャーで生きる」をテーマに東工大蔵前会館で10月29日に開催されました。イノベーションやベンチャーへの期待が日々高まる中で、「まだ成功も失敗もしていない挑戦者達」の若手起業家4氏、川口卓志(H18機/H25博創エネ)、小泉直也(H19修生物プ/H21博)、入江満(H26生命科/H28修生命情)そして高野慎太郎(H30電電)のご登壇で、参加者は学生97名、社会人OB含めて総勢147名にも上りました。通常は講演&質疑の形で進められますが、今回は起業経験豊富な川口氏がファシリテーターとなり冒頭から学生の質問に4氏それぞれが答える形で、活発な質疑応答が行われました。「収入が不安定」、「最初の顧客を得るまでが大変」などとご苦労を吐露されつつも、「自らの夢、ビジョンを追い求め起業したことを誇りに思う」、「実績がなくても東工大出身ということで信用を得やすい」との共通したメッセージと、何とかできるという前向きで自信に満ちた語り口が印象的でした。懇親会まで含め3時間半に及びましたが、学生からは、「ベンチャーが身近かなものとなった」、「少々のことは気にせず踏み出すことが重要だと気付いた」、また「質疑応答中心が良かった」などの感想とともに、88%が「満足」しその過半数が「期待以上に面白かった」との評価が寄せられました。今回登壇された4氏のご成功とともに、これを機に起業が一層盛んになることを期待したいと思います。
                                                  本多 均(S51土、S53修土)記
 
 
第10回蔵前立志セミナー                                                             2019年7月9日(火)
  講師: 遠藤 信博 氏(S51電子 S53修 S56博) 日本電気株式会社 代表取締役 会長
  演題:「価値創造―人間の本質的欲求の追求とICTの役割」
  キーワード:人間の本質的欲求、SDGs、リアルタイム・ダイナミック・リモート、強い意志

  概要: 人間は「価値創造」という活動を通して、社会で活かされることで初めて生きることができる。
            その価値創造の根本にあるのは、人間の本質的欲求の理解である。爆発的な人口
の増大が、 深刻な資源の逼迫をもたらす時代を前に、
            AIに代表されるICTが飛躍的な進
歩を遂げて、社会を大きく変えようとしている。各分野で優れた技術能力を有する東工大生の皆さん
            と、私自身の経験も交えながら、これからの価値創造のあり方と心構えについ
て考えてみたい。

                                ​     
               
     
 




 

 東工大開催通知はこちら→ 
https://www.titech.ac.jp/alumni/event/2019/044402.html

  講演者に日本電気株式会社 取締役会長 遠藤信博氏を迎え「価値創造―人間の本質的欲求の追求とICTの役割」をテーマに「第10回蔵前立志セミナー」が7月9日東工大蔵前会館で開催された。出席者は126名(学生60名、社会人66名)。遠藤氏はS51電子卒、S56博電子修了(工学博士)。日本電気で、衛星通信から移動体通信の技術開発を担われ、H22年から代表取締役執行役員社長、本年6月から現職に就かれているICTの飛躍的な進歩が、社会を大きく変えている中で、物事の本質を見る必要性が説かれ、人間がデータから演繹的に情報を作って価値を創造していた情報社会から、AIがデータから帰納的に全体最適の解を導き出すデータ社会への移行は、人類が未だ経験したことのない社会であること、イノベーションは「人間社会の本質的欲求」に対するソリューションであり、SDGsに集約される人間社会の持続性を支えるのは、価値創造を継続的に担う場としての企業であること、企業活動を支えるのはコミュニケーション力、また継続性の原点は企業文化であり、その文化の創造こそが、経営者が力を注ぐべき事、との講演は、「コミュニケーションの基本は、背景となる人間の本質の理解」という主張を体現した迫力に富む明快なもので、これを受け、参加した学生と現役社会人、退職者、各々がトップの視野からの議論を「腹落ち」させて、時間を忘れる密度の濃い対話を交わすことができた。
牧 広篤(S55博エネ)記
 
 
第9回蔵前立志セミナー                             2019年5月21日(火)
 講師: 片瀬 京子 氏 (H8電物 H10修物情) ライター(フリーランス)
  演題:「無所属で生きる
            (キーワード:フリーランス、ライター、インタビュー、原稿、文系・理系

  概要:  平日は会社員として仕事をし週末はフリーランスとして働くような、兼業や副業が話題になることが増えています。
    ただ、フリーとはどのような働き方なのか、イメージ
しにくい方も多いのではないでしょうか。ライターとしての
    経験をもとにその一例を
紹介し、書く仕事とはどのようなものか、“理系”の専門教育を受けたことと今の仕事が
    どう結びついているかなどについてお話しします。
  *今回は講師による講演の後、15分間ほど、講師と
上田紀行リベラルアーツ研究教育院長との対談を開催いたしました。


               
    

 東工大開催通知はこちら→  https://www.titech.ac.jp/alumni/event/2019/044105.html
  「無所属で生きる」をテーマに「第9回蔵前立志セミナー」が5月21日東工大蔵前会館で開催された。あいにくの雨模様の開催となったが、出席者は132名(学生79名、社会人53名、うち女性31名)に及んだ。副業・兼業や働き方改革が話題となる中での時宜を得たテーマと、東工大出身でありながらフリーライターとして活躍される講演者片瀬京子氏への期待を表したものだ。片瀬氏は、H8電物卒、H10物情修了、その後出版社に就職、取材や執筆を経験され、ライターとして独立、まさに今回のテーマに相応しい異色のキャリアの持ち主だ。卒業後、技術系を突き進むより広く世の中を見たいとの思いで就職されたが、「数字を盛らない、安易に最高・一番・初めてを使わない、ファクトと意見・感想を区別する」といった理工系魂は今も生きているといった話を交えながら、自らの歩みや考えを分かりやすく存分に語られ、素晴らしい講演となった。プログラムは、上田紀行リベラルアーツ研究教育院長との対談、学生と卒業生との小グループ対話、さらには懇親会と続いたが、最後まで活発な議論、交流がなされた。終了後には、自らの志を持って決めること、文理融合で広い視野を持つこと、多様な人や多世代で交流することの重要さをあらためて理解したといった多くの感想が寄せられた。次回以降のセミナーのさらなる活性化を期待したい。
        本多 均(S51土 S53修土)記  
 
 
第8回蔵前立志セミナー                             2018年12月11日(火)
 講師: 中尾 正文 氏 (S51応物 S53修物情) 旭化成(株)代表取締役兼副社長執行役員
  演題:多様な事業を持つ企業の新事業創出戦略
            (キーワード:多様性、新事業創出、“いち”技術者、経験
  概要: 旭化成は「マテリアル」「住宅」「ヘルスケア」という3つの事業領域の中に多様な事業群を持つ。
    そのような環境のもと、講演者は“いち”技術者として会社生活をス
タートし、主に技術および事業開発畑で、
    失敗経験を含めて様々な経験を積んできた。それらが企業人としての財産となっている。
    旭化成が多角化の強みを生かして、新事業の開発にどのように取り組んでいるかを、過去の事例を含めて紹介します


                                                     

    
東工大開催通知はこちら→   https://www.titech.ac.jp/alumni/event/2018/042788.html

 
 昨年12月11日、東工大蔵前会館にて8回目となる蔵前立志セミナーが開催されました。今回は講師として旭化成株式会社代表取締役兼副社長執行役員である中尾正文氏をお迎えし、「多様な事業を持つ企業の新事業創出戦略」という演題のもと講演をいただきました。中尾氏は1976年応用物理学科卒業、1978年物理情報学科を修了され、旭化成に入社されました。会社人生は決して平たんではなく、他社との共同開発や子会社での経営者など多様な経験を経て、現在のポジションにつかれました。そのキャリアから「〝いち〟技術者としての経験を踏まえて」という副題で、技術者として目指してきたことを率直な語り口でお話いただきました。問題に真正面から向かう姿勢や現場は宝の山、足を運び声を聞くという企業の技術者ならではの言葉にはおおいに感銘を受けました。特に氏の理想とする技術者が持つべき、鳥の目(俯瞰する力)、虫の目(三現主義)、魚の目(流れを見る目)の3つの目の話は、その後の小グループの対話でも話題の中心となっていました。当日はあいにくの雨模様の寒い冬の日でしたが、その後、開かれた懇親会でも氏のまわりには学生の輪が絶えず、それに熱く答える姿に先輩から後輩への技術の思いの伝承を感じました。当日参加した人の数は学生68名、社会人48名計116名でした。
                                                                                                                                  辻野直史(S51建、S53修社開)記
 
 
第7回蔵前立志セミナー                             2018年10月23日(火)
  講師: 黒田 徹 氏(S55電電 S57修物情)  前 NHK放送技術研究所 所長
  演題:次世代の放送にむけて
            (キーワード:インターネット、スマートフォン、4K8K、次世代放送、ダイバースビジョン)
  概要: インターネットやスマートフォンの進展により、放送が唯一の動画サービスであった時代が終焉を迎えた。
    NHK技研では、これまで衛星放送、ハイビジョン、デジタル放送、4K8Kなど、現在当たり前になっている多く
    のメディアを開発してきたが、テレビ離れと言われる時代に次は何を目指すべきであろうか。2020年およびその

    先を見据え、放送の枠を広げる新たな概念であるダイバースビジョンを紹介する。

                                                      

    
東工大開催通知はこちら→   https://www.titech.ac.jp/alumni/event/2018/042162.html

 
 10月23日、東工大蔵前会館にて、第7回蔵前立志セミナーが開催され、「次世代の放送に向けて/変革期に何を考えていくべきか」と題し、この6月までNHK放送技術研究所の所長を勤められていた黒田徹氏をお迎えしました。参加者は学生76名、社会人56名(教職員含む、計132名でした。
 黒田氏は1976年に東工大に入学、1980年電気電子工学科卒業、修士課程に進学、1982年総合理工学研究科物理情報工学専攻を修了し、NHKに入局されました。技研所長就任までの自分史を話され、仕事のベースとなるモットーは、「結論への道筋は1つでない。手段を目的にすべきでない。普通感覚を失わない。何のために何をするかを明確にする。ゴールが見えたら全力で頑張る。」と話され、氏の仕事の成功の秘訣がここあることを聴衆者は強く感じました。そして長く続いたテレビ時代に、新しい研究を行うことが難しいNHKにおいて、FM多重放送の交通渋滞情報の提示システム開発、ダイバースビジョン等、多くの研究開発を先導されました。2000年開始のハイビジョンから4K放送、8Kテレビの開発も行われ、企業の存続にはより良い技術というフラッグシップ研究開発が必要であることを話されました。
 現在は、日本の科学者の代表機関である学術会議の仕事をしておられ、日本の科学技術の発展に大いに貢献されることを期待しております。
 講演会後は、えんたくんを囲み熱い議論が交わされ、その後の懇親会でも学生と先輩が熱心に話を続けていました。
鎌倉稔成(S51経、S53修経)記
 
 
第6回蔵前立志セミナー                             2018年7月10日(火)
  講師: 村上 享司 氏(S59情工 S61修電電)
      前
(株)NTTドコモ 取締役常務執行役員、 現(株)ドコモCS 取締役副社長
  演題:「自ら立ち上げに携わったドコモでの四半世紀」
            (キーワード:一心不乱・寝食忘れて、成り上がりで傲慢、気概・矜持、現場原点主義、夢・ビジョン)
  概要: NTTへの入社から4年後の1990年、当時の経済社会の要請を踏まえ、NTTから移動通信事業を新会社として分離・独立させることと
            なり、推進・実行するプロジェクトチームに最年少のメンバーとして参画。そのご縁から早四半世紀経ち、現在は自ら立ち上げに携わ
    ったドコモの経営の舵取りを担う一員に。
            四半世紀の様々な経験の中から、特に印象的ないくつかのエピソード(出来事、心境、学び、教訓等)をお話しします。
 

                                                       ​      
                                



  

 東工大開催通知はこちら→    https://www.titech.ac.jp/alumni/event/2018/041633.html 
 
 
710日、東工大蔵前会館にて、東京支部および東工大リベラルアーツ研究教育院共催による第6回蔵前立志セミナーが開催された。講師に株式会社ドコモCS取締役副社長である村上享司氏(S59精工S61修電電)を迎え、学生75名、社会人52名の参加を得て,「自ら立ち上げに携わったドコモでの四半世紀」というタイトルでご講演頂いた。
 NTT1990年、移動通信事業の分離・独立を目指した組織を立ち上げ、2年後に新会社ドコモを設立した。村上氏はNTT入社4年目にしてこの組織に最年少で抜擢され、「一心不乱」「寝食忘れて」ドコモの基盤を築き上げられた。NTTに戻り、3G導入やグローバル展開担当時には挫折を経験されたが、地方支店長になると「綺麗ごとでなく」「現場視点で泥臭く」成果を上げられた。その後は今日まで、新会社・新事業の立ち上げなどに「俺がやらなきゃ誰がやる」という「気概」と「矜持」を持って、常に第一線で活躍されている。
 上記「 」内の言葉は、講演スライドに使われていたキーワード群の一部であり、事前にスライドを拝見した私は体育会系熱血漢の講演者を予想していた。しかし講演を聴いているうちに、村上氏はクールで理路整然とした語り口で内に秘めた思いを聴衆に伝える理科系熱血漢であり、最後のキーワード「背中を見せて実践すること」に、氏の心意気が凝縮していると感じた。
 講演後の学生からの質問は多数に及び、懇親会も大いに盛り上がった。
小松隆之(S55 S57 S60博)記 
 
第5回蔵前立志セミナー                             2018年5月15日(火)
  講師:   飯村 亜紀子 氏 (H5機物) 経済産業省 産業技術環境局 大学連携推進室長
   演題:  「『ものづくり』から『社会のしくみづくり』へ - この国の未来を創る仕事」
     (キーワード:政策、国家公務員、環境・エネルギー、イノベーション、大学)
   概要:  技術系のバックグラウンドを持って、「社会のしくみづくり」をしたいと飛び込んだ経済産業省の仕事。
      気づけば、地球温暖化問題、安全保障と技術、大学
発ベンチャーの振興など、これも技術系の仕事? という幅広い政策に携わってきました。
            その経験や米国留学のエピソードを交えつつ、政策づくりで「技術
+α」で求められる視点、「この国の未来を創る」という志について、
    東工大
の方にこそ我が事として考えてほしい、そんな思いをお話します。 

                                
    東工大開催通知はこちら→ https://www.titech.ac.jp/alumni/event/2018/041221.html
 
  5月15日、東工大蔵前会館にて、東京支部主催、第5回蔵前立志セミナーが開催されました。今回は「『ものづくり』から『社会のしくみづくり』へ - この国の未来を創る仕事」と題し、経済産業省産業技術環境局、大学連携推進室長、飯村亜紀子氏 (H5機物)を迎え、学生100名、社会人76名(教職員35名を含む、計176名が氏の貴重な経験談をお聞きしました。
飯村氏は1989年に東工大に入学、1993年機械物理科工学科卒業、修士課程に進学し、修士1年で難関の国家公務員1種試験に合格、経済産業省に入省されました。物作りに興味があり東工大に入学したが、物作りの先にある社会の仕組み作りが国の将来を左右する重要な仕事だと考え、この道を選んだとのことです。在学中はオリエンテーリング部での活動に熱中し、山の中を駆け巡っていたそうです。経済産業省でのこれまでの仕事を簡潔に説明され、2年毎に異動があり、新しい仕事のための最初の3ヶ月間の猛勉強、環境やエネルギー問題に早くから関心を持ち、その延長線上で留学も経験したと話されました。また、イノベーションというキーワードに触れ、それは経済的価値を生むものでなければならず、教育・研究の社会実装がイノベーション生む可能性がある。大学は通過点ではなく、学び続ける場である。優れた人材としてchallenge, commitment, contributionの心を持ち続けて欲しい、と結ばれました。
講演会後、段ボールの円卓(えんたくん)を囲み、講演の内容について熱い議論をし、その後の懇親会でも学生と先輩が熱心に話を続けていました。
鎌倉稔成(S51経、S53修経)記
 
 
第4回蔵前立志セミナー                              2017年12月5日(火)
   講師:   丸山 宏 氏(S56情科 S58修情科 H7博士(工学))
    (株)Preferred Networks 最高戦略責任者
   演題: 「人工知能時代を生きるためのリベラルアーツ」
     (キーワード:人工知能・認知バイアス・情報技術・リベラルアーツ)
   概要: 「人工知能」の流行で代表されるように、情報技術の進展が社会のあらゆる側面を変化させています。
    情報技術を前提とする社会で「自由人」
として生きていくにはどのような知識・スキルが必要なのでしょうか。
    
講演者が、35年に渡る情報技術の研究開発を通して考えたことを、皆様と共有し、一緒に考えていきたいと思います。


                                                    
                         
 東工大開催通知はこちら→ https://www.titech.ac.jp/alumni/event/2017/039706.html
  
 12月5日
東京支部と東工大リベラルアーツ研究教育院主催による第4回蔵前立志セミナーが開催された。株式会社Preferred Networks最高戦略責任者の丸山宏氏(S56情科H58修)の講演「人工知能時代を生きるためのリベラルアーツ」に、学生99名、社会人52名が参加した。
 最初に、自動車製品開発チームが困難な状況に陥ったと想定して、「あなたがリーダーならどうするか」を小グループで話し合った。メンバーがIT分野に詳しく、今回は聞き手に回ることにした。丸山氏の講演は、平易な言葉使いでITに疎い私でもほぼ理解できた。まず、鉄腕アトムのような意志を持った人工知能は今の技術では不可能であるとマスコミの過剰反応に釘を刺し、さらにITの進歩により大量のデータの統計的機械学習に基づく認知バイアスの操作(都合の良い結論の構築?)が可能になったと警鐘を鳴らした。世界各国のチョコレート消費量とノーベル賞受賞者数の相関のスライドが、普段目にする学生のデータより高い相関を示していたのはショックであった。人工知能時代に「
自由人」として意志決定できることが重要で、その際 直観的ではなくじっくりと時間をかけた思考を通して、人類の叡智を生み出すことにより脅威に打ち勝つことができると締めくくられた。その後の懇親会にも多くの学生が参加し、対話の延長戦が展開され大盛況であった。
小松隆之(S55化 S57修 S60博)記
 
第3回蔵前立志セミナー                              2017年10月27日(金)
  講師:   藤川明日香(H8建築、H10修建築) 日経BP社「日経WOMAN」副編集長
   演題: 『売れる』視点の育て方 (キーワード: キャリア・理系⇔文系・伝え方・コンテンツ力・共感・ものづくり)
   概要:学生時代は建築業界を目指していたのに、いつのまにか女性誌の編集者に…。そんな私のこれまでの経歴をお話ししつつ、みなさんにお伝えしたいのは、
     「売れること」への視点の持ち方。現在の私は毎月、いかに「売れる雑誌」を作るかに心を砕き、売り上げに一喜一憂する日々を送っています。
     この「売れる」という視点は、実はどんな仕事にも必要だと考えます。いいコンテンツ、いい技術でなければ、ものは売れません。分かりやすさ、使いやすさ、
     性能の良さ、発見や楽しさなどが「売る」要素には必要で、決して表面的な売り文句だけではものは売れません。ものづくりをしていない人でも、
     「売れる人材」になることが必要です。そうした視点を持つためのヒントをお話しできればと思います。

                          
 東工大開催通知はこちら→ http://www.titech.ac.jp/alumni/event/2017/039223.html

 10月27日、東工大蔵前会館にて、東京支部主催、第3回蔵前立志セミナーが開催されました。今回は「『売れる』視点の育て方」と題し、日経BP社、日経WOMAN副編集長 藤川明日香氏を迎え、学生79名、社会人51名、計130名が氏の貴重な経験談をお聞きしました。
 藤川氏は1996年建築学科卒業、1998年に大学院を修了。建築系とマスコミ系の両方を視野に入れて就活。アトリエ系の建築事務所への希望もあったが、小学生の頃から得意であった作文能力を活かし、日経BP社に入社。日経コンストラクション、日経アーキテクチュア、REAL SIMPLE JAPAN各編集部を経て日経WOMANへ。2013年には副編集長へ就任。毎号の売り上げに一喜一憂するなど、物を売るために、これほど工夫や苦労をしている東工大の卒業生は他にはいないのではないか、という観点からの講演でありました。当日の女性の聴衆は3割ほど。残り7割の男性は、初めて目にする女性誌の誌面作り、表紙を見れば内容がわかるような工夫、モデルの選定、実用的で興味深い記事に驚きと関心で見入っていました。職場のエースになり仕事で認めてもらう(自己肯定感が得られないと仕事は長続きできない)、思い込みを捨て、自分の中の切実な思いや心の痛みを大切にする(Cool Head, but Warm Heart)と結ばれました。
講演会後、段ボールの円卓(えんたくん)を囲み、自己紹介のあと講師が話された内容について熱い議論をし、その後の懇親会でも学生と先輩が熱心に話を続けていました。
鎌倉稔成(S51経、S53修経)記
 
第2回蔵前立志セミナー                              2017年7月7日(金)
講師:  木岡護氏 (S51高分子、S53修電子化 H6博士号取得(工学))  元 三井化学ファイン株式会社 代表取締役社長
演題: 予期せぬ実験結果から生まれた大発明

概要:  科学者の誰もが夢見る大発明。発明はどのようにして生まれるのか。 講演者が携わったポリオレフィンの世界からポリエチレン(以下PE)
       を選び、その意外な発明の経緯を振り返る。PEには、製法の違いから二種のPEが存在するが、その何れも、異成分が偶発的に混入したことで、
       偶然見つかった発明とされる。予期せぬ不可解な実験結果を、葬り去ってしまうことなく、事実を真摯に受け止め、その原因をしつこく諦めず
       に探求し続けて得られた発明と言える。知識や論理に加え、感性や洞察力、そして、諦めない根性の大切さが改めて認識される事例と言える。


                               
    
東工大 開催通知はこちら→ http://www.titech.ac.jp/alumni/event/2017/038568.html

 

 7月7日、大岡山キャンパス蔵前会館にて、東京支部および東工大リベラルアーツ研究教育院主催による第2回蔵前立志セミナーが開催された。講師に元三井化学ファイン株式会社代表取締役社長である木岡護氏(S51高分子S53修電子化 H6博士号取得(工学))を迎え、学生64名、社会人40名の参加を得た。
 木岡氏はかわいい七夕デザインのスライドで場を和ませた後、ポリエチレン合成触媒の開発における大発明が生まれた経緯を分かり易く解説された。偶然混入した異物が引き起こした予期せぬ実験結果を葬り去らず、特異現象のわずかなサインを見逃さずに探求し続けた結果、大発明が生まれたこと、その発明の種を見極めるには感性、洞察力、根性が必要であることを力説された。一方、自らの会社人生を振り返って学生へのアドバイスもいただいた。入社時の配属や研究所から本社への転勤など、自分の思いにそぐわない状況に置かれても、与えられた持ち場で最善を尽くせば道は開ける。その上でここぞという時には勇気ある決断を下すことが大事であると結ばれた。

 蔵前立志セミナーとして2回目の開催となった今回、講演後のグループ討論も前回の経験者を中心に盛り上がりを見せた。円形段ボールにより膝をつき合わせた効果も手伝って、多くのグループで終了の合図があっても話し足りない様子であった。

 懇親会においても、卒業生からではなく学生の方から卒業生に話しかける場面がそこかしこで見受けられ、グループ討論の効果が懇親会にも波及していると感じた。学生からのプロジェクト告知なども行われ、今後本セミナーが卒業生と現役学生との間の潤滑剤的な役割を果たしていくものと期待される。                                                                    

                                      小松隆之(S55化 S57修化 S61博化)記

 
第1回蔵前立志セミナー                              2017年5月16日(火)
  講師:   古関義幸(S54情工、H5博士(工学)) 元 ビッグローブ株式会社代表取締役社長
  演題: 未来の創り方 -きみの「はっぴぃえんど」は何か?-
(キーワード: 留学・AI・IoT・起業・リーダー)
  概要:
「皆さんの未来は、皆さんの日々の行動の積み重ねによって創られていきます。では、今何をすべきかはどうやって決めたら
         いいのでしょうか。
         本講演では、私が東工大生だった時から今に至るまで、その時その時に何を考えて行動して来たのか、そしてその結果
         どうなったのかをお話しします。そこには、私が使っているシンプルな思考方法があります。この話をヒントに、
         自分ならどうするかを考えてください。


                              
     

 東工大 開催通知はこちら→ http://www.titech.ac.jp/enrolled/news/2017/037852.html

 

 5月16日、東工大蔵前会館にて、東京支部主催、第1回蔵前立志セミナーが開催されました。これまでの「大岡山蔵前ゼミ」を今回から「東工大立志プロジェクト」を主催している東工大リベラルアーツ研究教育院と共同で企画・運営することになりました。セミナーは、講演とグループディスカションの2部構成として、講演では先輩講師から学生に対し人生の志に焦点を当て熱き思いを語って頂き、グループディスカッションでは参加した先輩方と学生が共に語りあうことにしました。今回は第1回として「未来の創り方-きみの「はっぴぃえんど」は何か?-」と題し、元ビッグローブ株式会社代表取締役社長 古関義幸氏を迎え、学生115名、社会人60名(教職員20名を含む、計175名が氏の貴重な経験談をお聞きしました。

 開催にあたって、リベラルアーツ研究教育院長の上田紀行先生は、セミナーには2つの課題があり、先輩諸氏のお話を伺うこと、また卒業生にとっては、後輩との出会いと志の立て直しの場である、と話されました。

 古関氏は40年ほど前、学部の3年生の頃にスタンフォード大学を訪ねた際、キャンパスの美しさに感動し、いずれこのキャンパスで学びたいと思ったそうです。東工大に戻り、大学院進学後3ヶ月でアメリカ留学を決意し、UCLAの大学院に進学。英語には苦労されましたが、英語の授業でライティングのテクニック、特に論文の書き方を身につけられたそうです。卒業後NECに入社、後に念願のスタンフォード大学留学も会社からの派遣という形で、自身の夢を着実に実現されました。「ゴールは現状の延長線上にはおかず、回りには合わせない。常に考え、柔軟に軌道修正することがキーである。最終的なゴールは『自分は何のために生きているのか?』という自分への問いかけである」とされています。また、氏の座右の銘である、Alan Kay氏の “The best way to predict the future is to invent it.”を引用されて、未来を創る意義を熱く語られました。失敗を恐れず、挑戦することが未来を創るとも言われました。

 講演会後の初めての試みであるグループディスカッションでは、出席者全員が5人のグループに分かれ、参加者の比率から社会人1名と学生4名の組合わせとなり、段ボールの円卓(えんたくん)を囲み、自己紹介のあと講師が話された未来の創り方について熱い話をしました。その後の懇親会でも学生と先輩が熱心に話を続けていました。

本セミナーは、今後も継続して企画していきますので、社会人の方のご参加をお待ちしております。

鎌倉稔成(S51経、S53修経)記
 

東工大ニュースはこちら→ http://www.titech.ac.jp/news/2017/038719.html
 

 
以下、<大岡山蔵前ゼミ>
 
第31回大岡山蔵前ゼミ                               2016年12月9日(金)
 講師:   山内 恭 氏(S48応物) 国立極地研究所および総合研究大学院大学名誉教授(元 南極地域観測隊長)
   演題:
「地球温暖化の中の南極・北極  - そのおもしろさと私たちにとっての意味 - 」
   概要:  大気中二酸化炭素濃度が400 ppmvを越えた今、地球温暖化はじわじわと進んでいる。では、その中で、日本から遠く離れた 南極や北極で
               何が起こっているのだろうか。  南極観測60周年を迎えるわが国の昭和基地の気温は明瞭な上昇を示していない。   
               一方、北極域では、全球平均の2倍以上の勢いで温暖化が進み、海氷も著しく減少している。なぜ、こういう違いが起こるのだろうか?
               日本の私たちにはどういう影響があるのだろうか?」


                                       
 東工大 開催通知はこちら→ http://www.titech.ac.jp/alumni/event/2016/036577.html

 

  12月9日、東工大蔵前会館にて、東京支部主催、第31回大岡山蔵前ゼミが開催された。講師に元南極地域観測隊長である国立極地研究所および総合研究大学院大学名誉教授 山内恭氏を迎え、学生45名、社会人71名の参加を得た。
山内氏は今回、「地球温暖化の中の南極・北極 -そのおもしろさと私たちにとっての意味-」と題し、観測隊長としての体験談を織り交ぜながら、地球規模の気候観測における南極・北極の重要性を伝えるため、様々な観測結果の科学的解析を中心に講演された。地球温暖化に関して特に印象に残った話として、北極の気温上昇は全球平均の2~3倍もあり、日本の気候はこの影響を強く受けている。一方南極では場所により傾向が異なり、昭和基地では顕著な気温上昇は観測されていない。このような地域差とともに、地球温暖化を論じる時に明らかにすべきは時間軸の長さであり、例えば100年単位か100万年単位かで答は異なる。南極には過去に降った雪が氷となって残っている「氷床コア」と呼ばれる場所があり、その氷から後者の時間軸に対応する情報が得られるという実に壮大な観測についても解説された。
講演後の談笑の折には、-50℃を下回るような気温の日でも風がなければ屋外に出られたが、風が吹いたらあっという間に顔が凍傷になるとか、南極の手前にある低気圧の巣のような海域を通過するときは、船に弱い隊員は食事がのどを通らず毎日点滴で栄養をとっていたとか、我々には想像もつかない体験談を聞かせていただいた。

小松隆之(S55化 S57修化 S61博化)記

 
第30回大岡山蔵前ゼミ                               2016年10月28日(金)
  講師:  西野 壽一 氏 (S53物 S55修物) 株式会社日立製作所 代表執行役 執行役副社長 CSO
  演題: 「デジタル産業革命(現状と将来、技術、社会の変化、理系学生への期待)について」
  概要: 「デジタル」あるいは「データ」という言葉が科学技術の分野だけではなく、経済、産業、社会さらに生活の分野でも頻繁に聞かれるようになりました。
     欧米のIndustry 4.0やIoT、そして我が国の第5期科学技術基本計画もSociety5.0(超スマート社会)を標榜しています。
     この講演ではデジタルを出発点とするこれらの大きな変革の現状、支える技術、そして理系学生の皆さんへの期待についてお話します。
                 
 東工大 開催通知はこちら→ http://www.titech.ac.jp/alumni/event/2016/035980.html

 

 10月28日、東工大蔵前会館にて、東京支部主催、第30回大岡山蔵前ゼミが開催された。今回は「デジタル産業革命~現状と将来、技術、社会の変化、理系学生への期待について~」と題し、(株)日立製作所 代表執行役 執行役副社CSO西野壽一氏(S53物、S55 修物)を迎え、学生79名、社会人65名(教職員10名を含む)、計144名が参加の盛会となった。
西野氏は冒頭、大隅良典栄誉教授のノーベル賞受賞のお祝いの言葉を述べられ、引き続き、「デジタル」を出発点とする社会変革(Industry 4.0, IoT, Society 5.0)の現状、それらを支える技術、理系学生の皆さんへの期待について話を始められた。その歴史は、蒸気機関から始まったIndustry1.0、自動車を支えた2.0、コンピュータ・インターネットの3.0、そして現在のIoT&AI&ロボットがベースとなる4.0である。4.0においてはデータが主役であるという解説をされた。Industry 4.0 は実施する国により温度差があり、ドイツでは化学、機械の材料やハードウェアに近いところから、日本ではSociety 5.0では医療関係に強みがある。すでに中国の市場にはレジがない。2次元バーコードによってすべてスマートフォン1つでデジタル決済が可能となっている。一年前にはこのようにはなっておらず、変化のスピードは非常に速い。デジタルの世界は変化が速いのでフォロアーのビジネスでは成り立たない。また、実例として、製造現場のスマート化、スマートロジスティック、店員の最適配置ポイントの発見等、分かりやすく説明された。日立は物作りだけでなく、顧客の課題解決のソリューションビジネスに向かいつつあるようである。顧客への真の価値の提供を行うには、ニーズの理解に「リベラル・アーツが非常に重要である。」と結ばれた。

鎌倉稔成(S51経、S53修経)記

 
第29回大岡山蔵前ゼミ                               2016年7月6日(水)
  講師:  金子 久 氏(S63物)                            (株)野村総合研究所 上級研究員 
      小野 由理 氏(H4社工 H6修社工 H17博社工)       (株)三菱総合研究所 主席研究員 
          野田 和伸 氏(H5経 H7修経)                   アクセンチュア(株)マネジング・ディレクター 
  進行: 土屋 清美 氏 (S57応物)                        (株)Sound-F 代表取締役
  演題:  「コンサルタント」というお仕事 ~未来のために頭を使う仕事 その真の姿と生き甲斐とは~」
   概要: ①パネラーの皆様の自己紹介と会社の紹介
       どんな会社で、どんなことやっているのか。どんな仕事をしているのか。
      ②実際に、コンサルタントって、ぶっちゃけ、どんな仕事なの?
        大変なの? 楽なの? 面白いの? つらいの? などなど ホンネで。
      ③大学でて就職先にそれぞれの会社を選んだ経緯。理由。
        これから社会に出ようとしている学生になにかアドバイスあれば。
     ④仕事とやりがいってどうなの? 両方成り立つもの?
     ⑤その他、学生諸君からの質問に対して、フリーでトーク。

                 
 東工大 開催通知はこちら→ http://www.titech.ac.jp/enrolled/news/2016/035383.html

 

 7月6日、東工大蔵前会館にて、東京支部主催、第29回大岡山蔵前ゼミが開催された。今回は「『コンサルタント』というお仕事」と題し、講演は(株)三菱総合研究所 先進データ経営事業本部長 小野由理氏(H4社工 H6修)、(株)野村総合研究所 金融ITナビゲーション推進部上級研究員 金子久氏(S63物)、アクセンチュア(株)製造・流通本部マネジング・ディレクター 野田和伸氏(H5経 H7修)、進行は東京支部常任幹事の土屋氏,総合司会は同じく常任幹事の金田氏が務めた.学生139名、社会人46名(教職員2名、同伴者3名を含む)、計185名が参加し学生の多い講演会となった。
 小野氏は仕事をするに至った経緯、専門性を高めるために三菱総研に在職しながら東大の先端研で学位を取得したこと、最近は、データベース、ビッグデータ、IoT等の分野に取り組んでいると説明された。金子氏は野村総研の業務である証券、資産運用、保険、銀行それぞれ4つのITソリューションの詳細な説明、また、論文を書き、政策提言を行って当局を動かすという仕事もしていると話された。野田氏は経営工学の卒業というよりはボート部であると自己紹介され、15年で6.5倍になったアクセンチュアの株価を提示、98パーセントは外国人、日本人はマイノリティ、120カ国にサービスしている会社で仕事をしていると話された。スマホ対応のアンケート調査と、リアルタイムの書き込み内容を見ながら質問が活発に行われた。
 講演会後の懇親会では先輩方と学生との交流が行われた。大勢の学生が講師陣を取り囲み食事を取りながら和やか進行した。

鎌倉稔成(S51経、S53修経)記

 
第28回大岡山蔵前ゼミ                               2016年5月26日(木)
 講師: 吉澤 厚文 氏 (S56機物 S58修原)
       現 原燃輸送株式会社 代表取締役社長 (元 東京電力 福島第一原子力発電所ユニット所長)
 演題: 
「社会技術システムの安全について考える  ―福島第一原子力発電所の事故体験と組織レジリエンス―」
 概要:  東日本大震災時に福島第一原子力発電所の5・6号機のユニット所長であった私(S58修士)は、当時発電所長であった
            吉田昌郎氏(S54修士)とともに、現地で事故対応に当たった。現場で何が起きていたのか、自身の体験を踏まえ、
            複雑な社会技術システムの安全をレジリエンス(弾性力)という観点からまとめ、「人」に着目した安全についての考え方を紹介する。

                           
  
 東工大 開催通知はこちら→ http://www.titech.ac.jp/event/2016/034984.html

 

  5月26日、東工大蔵前会館にて、東京支部主催第28回大岡山蔵前ゼミが開催された。今回は「社会技術システムの安全について考えるー福島第一原子力発電所の事故体験と組織レジリエンスー」と題し、原燃輸送株式会社代表取締役社長(元 東京電力福島第一原子力発電所ユニット所長) 吉澤厚文氏(S56 機物 S58修原)を講師に迎え、学生61名、社会人147名(教職員10名、一般22名を含む)、計208名という非常に多くの方々の参加を得た。
吉澤氏は、東日本大震災のとき、福島第一原発のユニット所長として所員の安全を確保しながらプラント事故に対応するという非常に困難な立場を経験された。「事故現場で五感全てを通して感じたことを映像だけ見ている人たちには伝えることはできない」「事故に直面したときは吐き気を覚える恐怖を感じた」など、まさしくTV画面でしか見ていなかった私には衝撃的なお話が続いた。そのような現場で命がけで作業にあたった方々とそれを指揮された方々の話には、多くの聴衆が感銘を覚えたと思われる。吉澤氏は事故の経験を冷静な目で分析し、安全についての新しい考え方に言及された。従来、安全とは事故を起こさないことであり、ミスを犯す可能性がある「人」もリスクの1つであると認識されてきたが、事故をゼロにすることはできない。それならば、事故が起きたときに臨機応変に対処し社会技術システムの継続を達成するレジリエンス(回復力)がより重要であり、そのような対処は、「人」によってのみ可能であるという貴重なお話をいただいた。
講演会後の懇親会にも多くの方が参加され、吉澤氏への質問だけでなく、卒業生同士あるいは卒業生と学生との交流で大いに盛り上がった。

小松隆之(S55化、S60博化)記

東工大ニュースはこちら→ http://www.titech.ac.jp/news/2016/035563.html

 
第27回大岡山蔵前ゼミ                               2015年12月4日(金)
 講師:  水谷 春樹 氏 (S52金) 株式会社アイメタルテクノロジー 代表取締役社長   (元 いすゞ自動車株式会社  常務取締役 生産部門統括)
 演題自動車(トラック)メーカーの現状と今後の課題及び成長戦略
 概要:  日本の自動車(トラック)産業の現状をメーカーの視点で解説し、世界のトラックメーカーとの違い及びグローバル経済圏の動向、
           商品ニーズをベースとして今後の方向性を探る。又トラックに求められる製品技術の改革及び生産技術改革、仕組みの改革を中心として、
           今後の課題、及び成長戦略を考え過去の経験よりグローバル化対応についての事例を紹介する

                 
                                           

 東工大 開催通知はこちら→ http://www.titech.ac.jp/event/2015/032652.html

 

  12月4日、東工大蔵前会館にて、東京支部主催、第27回大岡山蔵前ゼミが開催された。今回は「自動車(トラック)メーカーの現状と今後の課題及び成長戦略」と題し、株式会社アイメタルテクノロジー代表取締役社長(元 いすゞ自動車株式会社 常務取締役生産部門統括) 水谷春樹氏(S52金)を迎え、学生97名、社会人44名(教職員8名、一般3名を含む)、計141名が参加の盛会になった。
水谷氏はいすゞ自動車時代の経験を基に講演をされた。一つ目は1997年、ポーランドでのジーゼルエンジンの現地生産法人、いすゞモーターポルカの創立である。当地は特有の色がなく、教育水準も高く、日本的経営の導入が容易であった。次はGMの出資比率50%の会社、DMAX LTDの社長としてのアメリカ赴任の経験である。世界のGMが急速に業績を悪化させ崩壊する様子を話された。原因は、高価な大型車中心の生産を続け、中・小型車に移行した市場変化に対応できなかった上に、従業員の給与の高さにあると述べられた。「変化に対応できる会社のみが生き残る」とし、企業は幅広い教養を持ち、独創的な人材を望んでいる。皆さんにもそのようになって欲しいと話を結ばれた。
講演会後の懇親会では先輩方と学生との交流が行われた。水谷氏は食事もできないほど大勢の学生に質問ぜめに合っていた。

鎌倉稔成(S51経、S53修経)

 東工大ニュースはこちら→ http://www.titech.ac.jp/news/2015/033008.html
 

 
第26回大岡山蔵前ゼミ                               2015年10月30日(金)
 講師:  JFE物流(株)代表取締役社長 (元 JFEスチール㈱ 専務執行役員 東日本製鉄所長)   小俣 一夫 氏(S49生機 S51修生機)
    JFEスチール㈱ 東日本製鉄所(千葉地区)熱延部熱延技術室長                         和田 武司 氏 (H3機物 H5修機物)

 演題「鉄鋼技術の進歩」
    第一部 [これまで] 「
エッフェル塔から東京スカイツリーへ
」 小俣氏
    第二部 [そして今] 「熱間圧延におけるTMCP(化工熱処理)技術について」 和田氏

 概要: (第一部より)
          2012年に誕生した高さ634mの東京スカイツリーは、世界一の高さの自 立式タワーで、約38,000トンの鋼材を
            現地溶接で作り上げた”鉄のモ ニュメント”です。東京スカイツリーを建設するための鋼材は、鉄鋼業のたゆ みない技術革新
            によって実現した、エッフェル塔で使用された材料の3~4倍の高強度で溶接性にも優れたものが使われています。
          本講演では、エッフェル塔時代から東京スカイツリーの現代までの鉄鋼製造技術の進歩について、ご紹 介いたします。


                 
 
 東工大 開催通知はこちら→ http://www.titech.ac.jp/event/2015/032368.html

 

  10月30日金曜日、東工大蔵前会館にて「第26回大岡山蔵前ゼミ」が開催されました。今回は「鉄鋼技術の進歩」と題して、第一部【これまで】「エッフェル塔から東京スカイツリーへ」JFE物流株式会社  代表取締役社長(元 JFEスチール(株)専務執行役員 東日本製鉄所長)小俣一夫氏(S49生機、S51修生機)より、第二部【そして今】「熱間圧延におけるTMCP(化工熱処理)技術について」JFEスチール株式会社 東日本製鉄所 熱延技術室長(部長)和田武司氏(H3機物、H5修機物)からお話を伺い、学生98名、社会人49名(教職員8名、一般1名を含む)、計147名が参加しました。
JFEはかつて、「鉄は国家なり」と呼ばれた日本の誇る鉄鋼業界のトップ企業の1社であり、小俣先輩からは技術に関する話から、日本の製鉄業界の変遷、現在の海外の競合相手の会社とのポジショニングに至るまで、非常に興味深い充実した内容のプレゼンテーションでした。当社が鉄鋼材料を受け持った東京スカイツリーは、技術的側面では、エッフェル塔で使用された材料の3~4倍の高強度で溶接性に優れたものが使用されており、高硬度化・溶接性と靭性の両立化が最先端の技術で実現されているとのことでした。その構造自体も、東京スカイツリーのパイプトラス構造という非常に立地面積を最小化できる最新構造を採用したとのことです。この技術により、エッフェル塔や、東京タワーの330m前後の高さの建築物で、土台の径がそれぞれ、125m、80m必要だったものが、その約2倍弱の634mの高さを誇る東京スカイツリーの土台の径がなんと70mですんでいるとのこと。また、世界の鉄鋼の生産量では、現在は階段の踊り場に来てはいるものの、中国1か国の爆発的な生産量の伸び。また世界中で行われている鉄鋼メーカー同士の合併・買収による、急激な業界内のポジショニングの変化や、再編成の話など、非常に多岐にわたる鉄鋼業界の情報満載のプレゼン内容でした。
続いて和田氏からは、TMCP技術を熱間圧延プロセスに導入する計画の立上げから設備完成まで具体的に映像を交えながら分かりやすく説明して頂きました。
質疑応答では、学生から入社後どのような仕事を担当させて貰えるか身近な質問が出され、両講師からご自身の経験を踏まえた具体的な回答がなされました。
講演会に引き続き、学生と卒業生の懇親会がロイアルブルーホールで開催され現役学生の蔵前工業会の窓口である学生分科会広報班の紹介及びJFEスチールの若手技術者と学生とのセッションも行い社会人と現役学生の交流が大いに深められたと感じました。

秋山智紀(S63電気電子、H2修電気電子)記

東工大ニュースはこちら→ http://www.titech.ac.jp/news/2015/032839.html
 

 
第25回大岡山蔵前ゼミ                               2015年7月3日(金)
 講師:  鈴廣かまぼこ 代表取締役社長 鈴木 博晶 氏 (S52)
 演題かまぼこ屋のやぶにらみ   ~これからの消費社会と企業のあるべき姿~」
 概要: 
  これから10年、20年で日本の社会は、その人口面で大きな構造変化にさらされる。消費もそれに大きな影響を受けて、特に消費物を生産販売する業種には大きな変化が起る。どう対処すればよいのか重要な経営案件である。
 また、企業間競争も一層激しくなり、食品の世界も様々な商品戦略が展開されている。食品は本来自然が与えてくれるものであるが、昨今人の作為が入りすぎてはいないか警鐘を鳴らしたい。
                          

 東工大 開催通知はこちら→ http://www.titech.ac.jp/event/2015/031425.html

 

 7月3日金曜日、大岡山蔵前会館くらまえホールにて蔵前工業会東京支部主催 第25回大岡山蔵前ゼミが開催されました。今回は「かまぼこ屋のやぶにらみ —これからの消費社会と企業のあるべき姿—」と題して鈴廣かまぼこ株式会社代表取締役社長、鈴木博晶氏(S52経)よりお話を伺いました。学生62名、社会人60名(教職員4名、一般5名を含む)、計122名が参加しました。鈴廣かまぼこは小田原の誇る老舗かまぼこ屋であります。冒頭、かまぼこ900年の歴史にふれ、ペリー提督のもてなしにも利用された由緒ある食物であることを話されました。また、食という漢字は人を良くする、あるいは人が良くなるという新解釈を語られ、食を本業とする経営者の理念を披露されました。
 かまぼこは、20種類すべてのアミノ酸を含んでおり、最近の医学の研究で活性酸素除去、がん抑制、血糖値上昇抑制効果のエビデンスが言われており、まさにこの「食」という意味で最適な食べ物であることを述べられました。また、企業の社会的責任についても語られ、企業はエコで行くべきである、企業という経済優先のエゴの中ではどのように行くべきであるのか、ということを暗示的に示唆されました。かつて小田原の海岸には木下サーカスのテントを抱擁するほどの大きな砂浜を有していたが、企業ではないものの、自治体のある種のエゴ(ダムによる取水)により消失した話。効率よく化学的に抽出された調味料や人工甘味料が子供の味覚を狂わせてしまうことや、精製塩にはホルモンの基となるミネラルが欠如していることなど、その意味で自然食品がいかに重要か、ということを力説されていました。
 一般的な話として、企業経営という立場からエゴが入る曲面は避けられないものではあるが、鈴木氏のような強力なリーダシップの下では、「食」の社会的責任を果たされることに大いに期待を持てることを聴衆皆が感じ取ったところで終了となりました。
講演会に引き続き、学生と先輩方の懇親会がロイアルブルーホールにて開催され、学生諸君との交流が行われました。

鎌倉稔成(S51経,S53修経)記

東工大ニュースはこちら→ http://www.titech.ac.jp/news/2015/032060.html
 
 
第24回大岡山蔵前ゼミ                               2015年5月29日(金)
 講師: 本多 均氏(S51土 S53修土)(株)三菱総合研究所  専務執行役員 政策・公共部門長    
 演題「「持続的成長への道筋」を考える」 
 概要: わが国は、急務な財政再建と少子化、高齢化、社会保障という積年の課題を抱えながら、東日本大震災による震災復興、地球温暖化とエネ
           ルギー安全保障、更に人口減による地方再興といった新たな課題に迫られている。アベノミクスによる第一、第二の矢の効果、2020年の東
           京オリンピック、パラリンピック開催決定で、明るい兆しも見えつつあるが、これを確かな持続的成長へと如何に結びつけるか、日頃、議
           論していることをお話しします。
                                      
                    
東工大 開催通知はこちら→  http://www.titech.ac.jp/event/2015/030942.html
 

 529日金曜日、大岡山蔵前会館くらまえホールにて蔵前工業会東京支部主催 第24回大岡山蔵前ゼミが開催されました。今回は「持続的成長への道筋を考える」と題して株式会社三菱総合研究所専務執行役員 本多均様(S51土、S53修土)よりお話を伺いました。学生83名、社会人40名、計123名が参加しました。三菱総合研究所は1970年創業のシンクタンクの老舗ともいえる会社です。経済・経営から科学技術、環境・エネルギー、社会基盤、情報通信、教育、医療、福祉など多面的な分野での事業展開をしており所属する研究員も極めて広い分野の人材を有しています。研究員の7割程度は理工系というのも特徴的であるとも言えますが、なにより東工大の卒業生の割合が多い(研究職の1割)とのこと。
 事業内容の紹介では、地方創生に向けた取り組みの事例を中心にご紹介いただきました。特に、高齢化が進んだ地方の島嶼部において若手の学生が島外から流入するようになった事例、地元の産業が疲弊していく中で、東京からの企業家がどんどん集まるようになった事例、シャッター街となった商店街について所有権と利用権を分離したことによって生き返った事例などこれからの我が国の課題解決に向けてヒントになる事例をお話くださいました。そのポイントは地域社会が持っている地域資源を再発見することであるとのアドバイスもいただきました。
 また、学生に対して「社会に出て年齢を重ねるにつれて他流試合をして行かなければならない、そのためには自分の専門性だけでは生きていけない」との熱いメッセージをいただくと共に「今の学生は認知能力は上がっているけど非認知能力(判断する力や人を説得する力など)は下がっている」とズバリ、気になるお言葉がございました。大学に向けたメッセージかも知れません。講演会に引き続き、学生と先輩方の懇親会がロイアルブルーホールにて開催され、学生諸君との交流が行われました。

金田武司(S62修機物 H2博エネ)記
東工大ニュースはこちら→ http://www.titech.ac.jp/news/2015/031583.html
 
 
第23回大岡山蔵前ゼミ                               2014年12月5日(金)
 講師:  田中 公章 氏 (S52化工  S54修化工)  日本ゼオン株式会社  代表取締役社長 
 演題:  「日本ゼオンのエナジー用材料開発の取り組み」
 概要:  東北大震災を契機に、エネルギー問題は我々にとって喫緊の課題の一つとなっている。本講演では、日本ゼオン(株)が従来から取り組ん
     できたエネルギーに関連する様々な高性能部材、すなわち単層カーボンナノチューブやリチウムイオン電池用バインダーなどについて、その
     基本性能や最近の研究開発の取り組みを中心に紹介する。
 

                            
東工大 開催通知はこちら→   http://www.titech.ac.jp/event/2014/029023.html
 
12月5日金曜日、東工大蔵前会館くらまえホールにて蔵前工業会東京支部主催「第23回大岡山蔵前ゼミ」が開催されました。今回は「日本ゼオンのエナジー用材料開発の取り組み」と題して日本ゼオン株式会社 代表取締役社長の田中公章氏(S52化工、S54修化工)よりお話を伺いました。学生66名、社会人44名、計110名が参加しました。日本ゼオンは原油よりナフサを生産し様々な化学素材を製造し、塩化ビニールや合成ゴムの量産を始めて実現化した企業です。その技術開発の最先端で高機能材料の研究開発を陣頭指揮してこられた経験をお話いただきました。研究開発において成果を出すためには仲間との信頼関係を構築する事が何より重要であり、社是としているとの事。また、エネルギー自給率の低い日本にとって特に蓄電池分野の技術開発の重要性を説かれました。自動車をはじめとする蓄電池の利用分野が広がる中、数々の技術的ブレークスルーについて紹介いただくと共に、技術開発の難しさと開発スピードの重要性についてお話をいただきました。現役の学生諸君に対して、研究者として信頼される事の大切さとコミュニケーション手段としての英語力を身に着けることの大切さなど熱いメッセージをいただきました。さらに、「できる人は活き活きと仕事をしている」と人事を担当してこられたご経験からも気になる一言がありました。講演の後、積極的な質疑がなされ学生諸君にとっても大変興味深いお話であった事が伺われました。講演会に引き続き、学生と先輩方の懇親会がロイアルブルーホールにて開催され、学生諸君との交流が行われました。
金田武司(S62修機物 H2博エネ)記
東工大ニュースはこちら→ http://www.titech.ac.jp/news/2014/029400.html
 
 
第22回大岡山蔵前ゼミ                               2014年10月31日(金)
 講師: 佐藤 直良 氏 (S50土 S52修土)     元 国土交通省事務次官
 演題:  「社会資本について」
 概要:  社会資本は我々の生活を支える国民共有の財産である。しかしながら多くの人々はその恩恵を日々感じることなく過ごしているのが現状である。
    安全とくらしを守り、産業を支え、生活環境向上を支える重要な資本整備の歴史的変遷を踏まえ、諸外国との比較を行いつつ、現在の社会資本
    をめぐる様々な課題について述べる。
     更に3.11の教訓等も踏まえ、今後の社会資本についての展望について持論を述べる。 
                            
東工大 開催通知はこちら→  http://www.titech.ac.jp/event/2014/028675.html
 
 10月31日金曜日、大岡山蔵前会館くらまえホールにて蔵前工業会東京支部主催 第22回大岡山蔵前ゼミが開催されました。今回は「社会資本について」と題して元国土交通省事務次官佐藤直良様(S50土、S52修士)よりお話を伺いました。学生約145名、社会人55名、計約200名が参加しました。佐藤様は高3になって理系への進学を志したとの事。佐藤様は現象を見て物事を考える教育がこの大学の教育であったと振り返り、国土交通省に拘わらず社会のあらゆる場面でこの姿勢が重要であると現役学生に対する熱いメッセージをいただきました。
 佐藤様のご講演はこのようなお考えに基づいて、様々な具体的なデータにより実際に社会で起きている災害などの例示と共に、社会インフラの整備の重要性を訴えるものでした。また、日頃我々が安全に生活できている空間が如何に社会インフラによって守られているかが良くわかる講演であったと思います。また、イギリスのキャメロン首相による「われわれの社会資本が二流になれば、われわれの国も二流になる」との言葉を引用しつつ、インフラをストックとして(長年かけた蓄積が重要と言う意味)整備する事の重要性を指摘すると共に、「2位でなく1位を目指してもらいたい」と現役の学生諸君にお言葉を頂戴いたしました。 講演の後、積極的な質疑がなされ学生諸君にとっても大変興味深いお話であった事が伺われました。講演会に引き続き、学生と先輩方の懇親会がロイアルブルーホールにて開催され、学生諸君との交流が行われました。
金田武司(S62修機物 H2博エネ)記
東工大ニュースはこちら→ http://www.titech.ac.jp/news/2014/029173.html
 
 
第21回大岡山蔵前ゼミ                               2014年7月8日(火)
 講師: 勝丸 泰志氏 (S52電)  
            富士ゼロックスシステムサービス株式会社 代表取締役社長 (前 富士ゼロックス株式会社 取締役 常務執行役員)
 演題: 「文系と理系の交差点に立つ」
 概要: 長寿命企業は生き残りをかけて事業を入れ替えてきた。但し時に思いがけないイノベーションによりその事業領域が破壊されることがある。
    イノベーションとは技術革新そのものでない。 技術革新によってもたらされる顧客や社会の変化を指すのであり、技術者はそこまで思い描
    く必要がある。このような環境下で技術者が活躍する為に、故スティーブ・ジョブズが目指した『文系と理系の交差点に立てる人にこそ大
    きな価値がある』という言葉の意味を考えてみよう。
          
東工大 開催通知はこちら→ http://www.titech.ac.jp/event/2014/027931.html
 
  7月8日火曜日、大岡山蔵前会館くらまえホールにて蔵前工業会東京支部主催「第21回大岡山蔵前
ゼミ」が開催されました。今回は「文系と理系の交差点に立つ」と題して富士ゼロックスシステムサービス㈱代表取締役社長 勝丸泰志(かつまる やすゆき)さま(S52電)よりお話を伺いました。学生約50名、社会人38名、計88名が参加し、技術者として入社され、プリンターの開発など技術畑を歩まれた後に営業・経営に関わってこられた勝丸様の経験から東工大の現役学生に対する熱いメッセージをいただきました。親会社である富士ゼロックス㈱には200名を超える東工大卒業生が活躍しており同社の技術力の基幹を支えているとの事。特に理系の学生に対して、世の中の多くの問題には答えの無い場合が多く、その答えにチャレンジするためには文化系の素養が必要である事を力説されました。「知性とは答えの無いものを考える力」とのお話と共に、高学歴であってもこの知性の欠落している若者が増えているのではないかとのお話は母校に対しても大きな問いかけではないかと感じました。知識を得ることに多くの時間を費やしている学生にとって、知識の使い方を知らなければいけないとのメッセージは貴重なものでした。講演に引き続き、多くの質疑があり学生諸君にとって大変興味深いお話であったことが伺われました。講演会に引き続き、学生と先輩方の懇親会がロイアルブルーホールにて開催され、学生諸君との交流が行われました。
金田武司(S62修機物 H2博エネ)記
東工大ニュースはこちら→ http://www.titech.ac.jp/news/2014/028221.html
 
 
第20回大岡山蔵前ゼミ                             2014年5月28日(水)
講師: 常木 康弘 氏(S54建築) (株)日建設計 常務執行役員
      中西 規夫 氏(H9建築) (株)日建設計 構造設計部
 演題: 「東京スカイツリーの設計 -構造設計者の視点から-」
 概要: この春開業2年を迎えた東京スカイツリー。 予想を上回る盛況を続けていますが、この世界一の高さの独立電波塔を、設計の特徴や設計の力点など、
             普段一般の方にはあまり身近ではない構造設計の新しい技術の観点を中心にご紹介します。 また、スカイツリーにまつわる普段あまり知られていない
             ようなさまざまな数字についてのご紹介も交えながら、構造設計の担当者の目線から概説します。 
 ※本講演は、台風のため中止となった「第18回大岡山蔵前ゼミ」にて予定していたものです。
 東工大 開催通知はこちら→ http://www.titech.ac.jp/event/2014/027412.html
 
  今回の演題については、昨年10月25日に第18回ゼミとして講演される予定でありましたが、折悪しく台風の接近ということで延期、5月28日に第20回として満を持しての実施となりました。「東京スカイツリーの設計―構造設計者の視点からー」と題して、(株)日建設計 常務 構造設計部門代表 常木康弘氏(S54建)と構造設計部主幹 中西規夫氏(H9建)がそれぞれの役職と持ち味を生かして学生にも解り易く解説していただきました。
最初に、構造設計のベテランである常木常務から構造設計技術者の視点からスカイツリーに止まらず、東京タワーの設計に対する技術者の取り組み姿勢についての詳細な解説、さらにはコンピュター技術の急速な発展とともに確立してゆく新たな構造設計技術の適用による設計検証など、塔の設計に対する歴史的な取り組みや東日本震災時の尖頭部アンテナの変形に対する解説、建設後50年を経過している東京タワーの改修など大変興味深い話でありました。
続いて、現役の構造設計者である中西主幹からは、スカイツリーが設計される時代背景や地域的な条件から始まり、構造設計者のみでなく意匠設計者などと共同でタワーの形が作り出されていった経緯や設計者としてのこだわり、さらには構造物の安全性を確認するための部材としての部分的構造の安全性担保とタワー全体としての構造的安全性担保という両側面からのアプローチ。また、建設物は施工者と協調したものづくりであるとの観点から、厚肉の鋼板を曲げて円筒を創り出す作業工程など機械のみではなしえない人間の技の部分の紹介がなされました。設計から施工、さらには運用1年を経過している状況をつぶさに見てきた設計者の真摯な説明でした。
当日の聴衆は学生88名、社会人68名、計156名が参加して行われ盛況でしたが、今回は建築OB会である冬夏会や建築学科の先生方、蔵前学生分科会の協力により大変盛り上がった講演会でした。続いてのロイアルブルーホールでの懇親会も先輩と学生との語らいで大変盛り上がりました。
金島正治 (S46建 S48修建 S51博建)記
東工大ニュースはこちら→  http://www.titech.ac.jp/news/2014/028049.html
 
 
第19回大岡山蔵前ゼミ                             2013年11月29日(金)
講師:  縣 厚伸 氏(S51社、S53修社) イオン(株)  執行役グループIT責任者 
演題:  「アジアNo1スーパー リージョナル リテイラーを目指すイオンの戦略とITの取り組み」 
概要:  イオンは、最も「お客さま第一」に徹する“アジアNo.1のスーパー リージョナルリテイラー”を目指し、アジアを中心に14ケ国、
             小売をはじめ金融、ディベロッパー、サービスなど12事業、グループ企業数250社を超える規模で事業を展開しています。
     本講演では、この30年間の日本経済と小売業の変化を振り返り、お客さまの便利で豊かなくらしの実現を目指したイオンの戦略と
             それを支えるITの取り組みについて紹介します。 
  11月29日金曜日、大岡山蔵前会館くらまえホールにて蔵前工業会東京支部主催 第19回大岡山蔵前ゼミが開催されました。今回は「アジアNo.1のスーパー リージョナル リテイラーを目指すイオンの戦略とITの取り組み」と題してイオン㈱執行役 グループIT責任者 縣 厚伸(あがた あつのぶ)氏(S51社/S53修社)よりお話を伺いました。学生57名、社会人40名、計97名が参加し、同社のITを駆使した先進的な物流・小売り事業の取り組みと将来像についてお話いただきました。縣様はこれまで入社されてから、30種類もの辞令を受け、国内外の事業展開に関わる実に多様なお仕事をこなしてこられた経験から、東工大の現役学生に対して殻にこもらず積極的に社会の多様な分野に出ていくチャレンジ精神をもってほしいとのお言葉をいただきました。また、IT技術を駆使した販売促進の例として、お客様の年齢・性別・購入時間帯と共に購入商品のデータを基にした販売戦略や配置などの工夫を行っておられる事や、将来的には顔認識や店内での動線トレースも視野に入れておられるなど東工大生の活躍の場がここにもある事を最認識しました。さらにイオンの事業展開としてお酒を専門に販売する「イオンリカー」の店舗もなじみの自由が丘に新設されたとの話には学生と共にOBの方々も関心を示しておられました。東工大生の進路としては比較的まれなケースではありますが、是非小売業界にも就職の間口を広げてもらいたいとのリクエストもいただき、学生・OBとも大変熱心な質疑応答など盛会でした。講演会に引き続き、学生と先輩方の懇親会がロイアルブルーホールにて開催され、学生諸君との交流が行われました。
金田武司(S62修機物 H2博エネ)記
 
第18回大岡山蔵前ゼミ                             2013年10月25日(金)
講師: 常木 康弘 氏(S54建築) (株)日建設計 執行役員
     中西 規夫 氏(H9建築) (株)日建設計 構造設計部
演題: 「東京スカイツリーの設計 -構造設計者の視点から-」
【中止】台風の影響を鑑み、キャンセルさせていただきました
 
第17回大岡山蔵前ゼミ                               2013年7月2日(火)
講師: 川妻 庸男 氏(S52機物)   富士通㈱ 執行役員常務
演題: 「コンピューターが一次価値を生み出す未来」
概要:  携帯電話・スマートフォン・タブレット、PC、クラウド等のICTサービスは私たちの生活に
     浸透し、いまや必要不可欠になっています。  我々企業は、もっと人に寄り添う新しいコ
           ンピューターの研究・開発をしています。  人間の考えを理解し、楽しく安全に暮らせるよ
           う助けてくれる・・・人間とコンピューターが共存するアニメや映画のような未来が近づい
           ています。  コンピューターと私たちの未来を楽しく議論しましょう。
  7月2日火曜日、大岡山蔵前会館くらまえホールにて蔵前工業会東京支部主催 第17回大岡山蔵前ゼミが開催されました。今回は「コンピューターが一次価値を生み出す未来」と題して富士通株式会社 執行役員常務 川妻庸男さま(S52機物)よりお話を伺いました。学生68名、社会人50名、計118名が参加し学生を中心とした質疑応答、交流会での議論等、活発な意見が交わされました。講演では、富士通でのさまざまな取組みはもちろんのこと、YouTubeにアップされた、投げたゴミの落下地点まで自ら移動するゴミ箱や最新の米国の起業状況などを例に上げながら、コンピューターが今までと違った位置づけになってきたことについてお話いただきました。電子書籍やカーナビなどの身近な事例によって、イメージの浮かぶ内容でした。また、最近言われるようになったビッグデータに関しても、将棋ソフトや交通情報予測といった事例によって、コンピュータアルゴリズムの進化と処理能力の向上や、無線通信の進歩により可能になってきたことを、わかりやすく解説していただけました。コンピューターが‘人間の営みをシステム化する(経理担当の仕事を自動化するなど)’ものから、‘様々な(大量)データを収集し、解析し、あたかも人間が思いついたかのような仮説を提出できる’ものに変遷しつつあるという分析は、学生の皆さんへの大きな刺激になったと感じました。また、後半では、学生向けに、柔軟なものの考え方の重要性と、そのために心がけることに関してお話をいただき、学生の皆さんは感銘を受けた様子でした。講演会のあとロイアルブルーホールにて引き続き懇親会が開催され、集まった多くの先輩方と学生諸君との交流が行われました。
福田真(S60情報工)記
 
第16回大岡山蔵前ゼミ                                                             2013年5月10日(金)
講師: 庄山悦彦氏(S34 電) 蔵前工業会 理事長、㈱日立製作所 相談役
演題: 「世界にはばたけ、モノづくりの心」
概要: グローバルな経済環境下で、天然資源に恵まれていない日本は、「人」を財産として 「人財力」で国を豊かにし、世界に貢献しなければなりません。
         このような時代に直面しているだけに、“蔵前人”には科学技術立国の進展に共通の思いがあるように思います。 マーケットが変化しイノベーションの
           時代となり、新しい価値創造のためには、ベンチャー精神で新しい事業開発モノづくりが大切です。 会社での経験をご紹介します。 
  5月10日金曜日、東工大蔵前会館くらまえホールにて蔵前工業会東京支部主催 第16回大岡山蔵前ゼミが開催されました。当ゼミは2009年に蔵前会館の完成を機に本学学部生・大学院生並びに教職員・OB/OGとの交流を目的として開催されています。今回は「世界にはばたけ、モノづくりの心」と題して当蔵前工業会理事長であり、㈱日立製作所相談役であられる庄山悦彦様(S34電)よりお話を伺いました。学生143名、社会人67名(大学教職員を含む)、計210名が参加し我が国を代表する大企業で活躍される先輩の話に学生共々企業人も含めて興味深いお話に耳を傾けていました。庄山様は昭和34年に日立製作所に入社され、社長・会長を歴任された方ではありますが、自らの失敗談などユーモアを交えてお話され、逆境から立ち直る事の大切さ、「蔵前人」に求められる「人間力」や「国際性」、そして「モノづくり」をする企業人の心構えを長い人生経験をもとにお話くださいました。また、大企業「日立」を経営してこられたにも関わらず、中小企業が日本の強みであると言い切り、ベンチャー精神の重要性を現役の学生諸君に熱く語っておられた事が強く印象に残りました。講演の後は、キャリアパスや就職先に関わるアドバイスなど熱心な質疑があり多くの学生にとっても勇気の湧く講演であったと思います。講演会のあとロイアルブルーホールにて懇親会が開催され、集まった多くの先輩方と学生諸君の交流が和やかに行われました。これから社会に出ていく学生の皆さんに是非とも失敗を恐れず果敢にチャレンジする精神を受けついでもらいたいものです。
金田武司(S62修機物 H2博エネルギー)記
第15回大岡山蔵前ゼミ                                                            2012年12月7日(金)
講師: 山下 徹 氏 (S46 社工) ㈱NTTデータ  取締役相談役
演題: 「日本が変わる。ITが創る。」
概要: 日本は世界が経験したことのない課題に直面した「課題先進国」である。言わずと知れた超高齢社会であることに加え、
            高度経済成長期に集中配備した社会インフラが一斉にその寿命を迎えるインフラクライシスも抱えている。
            また、様々な要因によって、これまでの強みであった製造業も生き残りの方法を模索している状況である。
            しかしながら、そのような課題を世界に先駆けて解決することは、グローバルで社会問題解決に貢献する、
            またとないチャンスと捉えることも可能である。われわれNTTデータは、ITで社会の課題を解決すべく、
            様々な分野で先進的な取組を進めており、その紹介を行う。あわせて、そのような社会に今後巣立つ学生のみなさんに、
            これからの企業が求める人材像をお話しする。
今回は「日本が変わる。ITが創る。」と題して株式会社NTTデータ 取締役相談役 山下徹様(S46社工)よりお話を伺いました。 学生約130名、社会人36名(大学関係2名、OB・OG31名、一般3名)、計166名が参加し学生を中心とした質疑応答、交流会での議論等、非常に活発な意見が交わされました。 講演では、NTTデータでの具体的取り組みを例に上げながら、現在の日本が直面している課題(インフラクライシス、少子高齢化、超円高状況での製造業の生き残り)をチャンスと捉え、前向きに物事に取組んでいく姿勢の大切さを説いていただきました。 後半では、今後必要とされる、新しいIT人材像についてもお話があり、学生の皆さんはかなり感銘を受けた様子でした。 世界は今でも、日本を“最もクリエイティブな国”として挙げている等、在学生のみならず多くの企業人にとっても元気になれる講演であったと思います。 講演会のあとロイアルブルーホールにて引き続き懇親会が開催され、集まった多くの先輩方と学生諸君との交流が行われました。 今年度から蔵前工業会学生分科会の皆さんにもスタッフとして加わっていただき、事前の広報活動等を行っていただいたおかげで、初めて参加する学生さんも多く裾野の広がりを感じました。                                                                               福田 真(S60情報工)記
 
第14回大岡山蔵前ゼミ 2012年10月19日(金)
講師: 池上 徹彦 氏 (S43博電)  前 文部科学省宇宙開発委員会 委員長
演題: 「Scienceで昨日を知りEngineeringで明日を創る~産学官のプロを経験して~」
概要: Engineering とは何だろう。地球の歴史46億年から覧ると、地球環境変化がDNAをEngineeringしてあなたは生まれた。
            我々にとってEngineeringとは、予想出来ない明日に向けての「ものつくり/ことつくり/文明つくり」、さあ、挑戦しよう。                         
  今回は「Scienceで昨日を知り、Engineeringで明日を創る ~産学官のプロを経験して~」と題して前文部科学省宇宙開発委員会委員長(S43博電)よりお話を伺いました。学生97名、社会人32名(大学関係9名、OB・OG22名、一般1名)計129名が参加し社会で活躍される先輩の話に学生共々企業人も含めて興味深いお話に耳を傾けていました。池上先生は産・学・官での勤務経験を持っておられ、日本電信電話公社 基礎研究所長、NTT取締役、NTTアドバンステクノロジ㈱社長、会津大学学長などの御経歴を背景として幅広い内容について、ご自身の経験も踏まえてお話くださり、国際社会に出ていくことの重要さ、Entrepreneur精神をもつ事を説いていただきました。とかく日常業務に埋没し、視野が狭くなりがちな昨今の経済・社会情勢ではありますが、在学生のみならず多くの企業人にとっても気づきの多い勇気の湧く講演であったと思います。講演会のあとロイアルブルーホールにて引き続き懇親会が開催され、集まった多くの先輩方と学生諸君との交流が行われました。これから社会に出て行く学生のみなさんが自分の将来像を大先輩と熱く語っている姿が印象に残りました。
金田 武司 (S62修機物 H2博エネルギー)記
 
第13回大岡山蔵前ゼミ 2012年6月29日(金)
講師: 滝 久雄 氏 (S38機械)  ㈱ぐるなび 代表取締役会長・創業者
演題: 「貢献心は人間の本能だ ~貢献心と企業理念 そしてマネジメント~」
概要:  「貢献心」を人間の本能として、自分と他者のために役立てたいと志す自然な気持ちを「自然から授けられたもの」と見る。
           そこに複雑な現代社会の全般を解きほぐす糸口が見えてくる。企業経営も然り…。
           起業家として「ぐるなび」を創業した経験も踏まえ、私なりに考える企業経営のあり方についてお話しします。
  今回は「貢献心は人間の本能だ ~貢献心と企業理念 そしてマネジメント~」と題して㈱ぐるなび代表取締役会長・創業者、滝久雄様(S38機械)よりお話を伺いました。現役の学生約130名、OB・職員他80名、計210名が参加し特に現役学生の参加が多かったことから、講師の滝様も急遽説明を追加し、「貢献心はあるけど見えないもの。なくて見えないものではない」「脳は使うと進化する。芸術家は作品を作っている限りぼけることはない」「知→情→意ではなく、情→意→知であるべき」といった、貢献心のお話に加え、ぐるなびのコンセプトである「ITを利用して日本の食文化を守り育てる」、「お店の売りを正確な一次情報としてお伝えする」といった内容まで丁寧にお話しいただいたり、大変盛りだくさんな講演となりました。また、講演会のあとの懇親会も立錐の余地のないほどの集まりとなり、多くの学生諸君と先輩方との交流が行われました。                                                                    福田 真 (S60情報工)記
 
第12回大岡山蔵前ゼミ 2012年5月16日(水)
講師: 鈴木 登夫 氏 (S44電子)  ㈱日立物流 代表執行役社長
演題: 「物流業 M&Aによるグローバル成長戦略 ~5年間で売上高倍増~」
概要:  「東日本大震災復興」に向けてサプライチェーン再構築のために物流業の重要性が高まっている。
            一方、日本企業のグローバル展開が加速し、物流業界のグローバル化も求められている。
            この様な背景の中、グローバル成長の方向性と戦略を日立物流グループを事例に解説する。
  今回は「物流業 M&Aによるグローバル成長戦略 ~5年間で売上高倍増~」と題して㈱日立物流代表執行役社長、鈴木登夫様(S44電子)よりお話を伺いました。現役の学生50名、OB、職員他70名、計120名が参加し社会で活躍される先輩の話に学生共々企業人も含めて興味深いお話に耳を傾けていました。 3.11以降暗い話の多い産業界において、㈱日立物流を率いる大先輩が社長就任後5年間で売り上げを2倍にし、業界4位の企業に発展させた経緯を面白可笑しくお話くださり、在学生のみならず多くの企業人にとっても勇気の湧く講演であったと思います。また、日本企業のグローバル展開に向けた取り組みの理念、多くの企業にM&Aを実施すると共に真のパートナーとして共存共栄を図る経営手法には聴講者は感激しながら聞き入っておりました。また、チャレンジ精神の重要性を説いておられました。講演会のあと引き続き懇親会が開催され、集まった多くの先輩方と学生諸君との交流が行われました。 また、今回は㈱日立物流の若手社員の方々も多数お見えになり、本学の学生との交流に積極的に関わってくださった事も印象に残りました。                         金田 武司(S62修機物 H2博エネルギー)記
 
第11回大岡山蔵前ゼミ 2011年12月2日(金)
講師: 小倉 康嗣 氏 (S51金属、S53修金属)  JFEエンジニアリング㈱  代表取締役副社長
演題: 「環境都市を創る! -エンジニアリングビジネスの未来-」
概要:  エンジニアリング事業とはプラントの設計から建設まで、一貫して行う事業です。人材も設計者からプロジェクトマネージャーまで様々です。
            JFEエンジニアリングでは世界初となるシンガポールのスカイパーク(高さ200mの3つのビルをつなぐ屋上庭園)を建設しました。
            また昨今の環境都市創りもエンジニアリングしています。
  12月2日金曜日夕刻、大岡山蔵前会館くらまえホールにて蔵前工業会東京支部主催 第11回大岡山蔵前ゼミが開催されました。 蔵前工業会本房事務局長の御挨拶につづき、今回は「環境都市を創る!」と題して、JFEエンジニアリング株式会社 代表取締役副社長の小倉康嗣氏(S51金属、S53修金属)によりエンジニアリング事業についてお話を伺いました。 新しいアイデアを次々に生み出し、プラント設計から建設まで一貫して行っておられ、全自動の自転車置き場をはじめ、シンガポールに建設されたスカイパーク(高さ200mの3つのビルをつなぐ屋上庭園)の建設など斬新な取り組みについて披露していただきました。 世界初・業界初を目指した同社の取り組みは在学生のみなさんにとっても大変興味深い内容であったと思います。 当日は、予想以上に多くの聴講者が来場され、会場を広げなければならないなどの嬉しいハプニングもあり、就職を控えた在学生からの積極的な質問も後を絶たず、盛会のうちに終了しました。 会の後には、OBの方々と在学生との懇親会が行われ、元NHK会長橋本元一(S43電子)氏のご挨拶と共に、講師の小倉さまをはじめ大先輩方との交流が行われました。
第10回大岡山蔵前ゼミ 2011年10月14日(金)
講師: 中川 裕 氏 (S43電子)  ソニー㈱  業務執行役員副会長
演題: 「ソニーの商品開発 裏話」
概要:  ①自己紹介  ②カムコーダー開発裏話  ③マビカ開発裏話  ④まとめ ~商品つくり~
  10月14日金曜日、大岡山蔵前会館くらまえホールにて蔵前工業会東京支部主催 第10回大岡山蔵前ゼミが開催されました。 伊賀健一学長のご挨拶につづき、今回は「ソニーの商品開発 裏話」と題してソニー株式会社 業務執行役員 中川裕副会長(S43電子)よりお話を伺いました。 現役の学生約130名、OB、職員他約50名、計約180名が参加し、盛会のうちに会を進めることができました。 カムコーダ(ビデオカメラ)などの開発や広報戦略の裏話など、一般の講演では決して聞くことのできない内容で、在学生の皆さんにとっても大変興味深い内容であったと思います。 また、学生時代には自動車部でご活躍され、現在でもご自宅で車いじりをされているなど、人間的にも大変魅力にあふれた講演となりました。 時間を多少オーバーしたにもかかわらず、質疑応答も活発に行われ、その後の意見交換会でも、講師はもとより、聴講したOBと学生諸君の間でも従来に増した意見交換、交流が図られました。
 
第9回大岡山蔵前ゼミ 2011年7月1日(金)
講師: 藤井 理行 氏 (S45土木)  国立極地研究所 所長
演題: 「知的探検のススメ ~山、南極、地球環境を探る~」
概要:  富士山、ヒマラヤ、北極、南極など地球の寒冷圏は、知的探検の場、すなわち、サイエンスのフロンティアである。 
             地球環境のタイムカプセル、極地の氷から、地球環境の過去、現在を捉え、未来を探る。 
           さらに、混沌とした時代の中で、未来可能性について考える。
  7月1日金曜日、大岡山蔵前会館くらまえホールにて蔵前工業会東京支部主催 第9回大岡山蔵前ゼミが開催されました。 東京支部長石田義雄氏(東日本旅客鉄道㈱取締役副会長)のご挨拶につづき、今回は「知的探検のススメ ~山、南極、地球環境を探る~」と題して情報・システム研究機構 国立極地研究所 藤井理行所長(S45土木)よりお話を伺いました。 現役の学生約50名、OB、約50名、計約100名が参加し、盛会のうちに会を進めることができました。 節電ムードで暑いさなかヒマラヤ氷河の話から南極大陸での氷の研究に至るまでマイナス70℃の世界での格闘の様子と最新の知見を惜しみなく披露していただき、在学生の皆さんにとっても大変興味深い内容であったと思います。また暑さを忘れるひと時でした。 南極の実態、地球環境の変化やメカニズムを解明し世界を舞台に活躍される大先輩の話に聴講者は感激し、チャレンジ精神をもつ事の重要性を説いていただきました。 会合のあと引き続き懇親会が開催され集まった多くの先輩方と学生諸君との交流が行われました。
 
第8回大岡山蔵前ゼミ 2011年5月31日(火)
講師: 錦織 經治 氏 (S36窯業)  元旭硝子㈱ 専務取締役
演題: 「就職はゴールではない!」
概要:  ※ 何故蔵前ゼミを
       ・蔵前工業会と蔵前ゼミ  
       ・理系(技術系)人間、文系(事務系)人間
       ・東工大のブランド力と東工大を比喩する皮肉な言葉
     ※ 世界レベルの一流技術者を目指そう 
       ・「何になったか」ではなく「何をやれたか」「何をやったか」
       ・目指すべき技術者像(10か条)
       ・自信を持とう、世界は評価している! 
     ※ 東工大の先生方へ
  5月31日火曜日は台風一過の好天に恵まれ、大岡山蔵前会館くらまえホールにて蔵前工業会東京支部主催「第8回大岡山蔵前ゼミ」が開催されました。 蔵前工業会理事長庄山悦彦氏の挨拶に続き、今回は元 旭硝子株式会社 専務取締役 錦織 經治氏(S36窯業)により、ご自身のご経験に加え、東日本大震災への国外からの反響などを引用した「就職はゴールではない!」という内容で、講演をいただきました。 現役の学生約105名、OB・職員他約45名、計約150名が参加し、大変盛会のうちに会を進めることができました。
内容は広範にわたり、ご自身の第二次世界大戦終戦時の経験に今回の震災の状況を重ねたお話から、東工大の卒業生の社会に出てからの活躍及び壁のお話や約50年に亘る旭硝子株式会社での様々なご経験を元にした、「目指すべき技術者像10か条」、また、「東日本大震災に関する英国のSKYNEWSでの記者レポート」等により、就職後に日本を支える学生の皆さんへエールを送るとともに、卒業後も蔵前工業会を通じてのネットワーク作りの重要性を感じさせる講演となりました。 このような内容だったためか、その後の懇親会でも、現役とOBとの会話が弾み、活発な意見交換が行えました。
 
第7回大岡山蔵前ゼミ 2010年11月19日
講師: 関山 定男 氏 (S46金属 S48修金属) 鬼怒川ゴム工業㈱代表取締役社長
演題: 「日本自動車産業の現状とグローバル成長戦略」
概要:  自動車に於けるCAD、CAM、CAE活用による開発プロセス短縮の技術動向を生産技術の視点で解説をする。 
             また、数々の新工場建設並びに事業再建などの経験から、自動車産業が将来グローバルに成功するためのマネジメントウェイについての事例を紹介する。
  11月19日金曜日、好天に恵まれたなか 大岡山蔵前会館くらまえホールにて蔵前工業会東京支部主催 第七回大岡山蔵前ゼミが開催されました。 東京支部支部長石田義雄氏(東日本旅客鉄道㈱取締役副会長)のご挨拶につづき、今回は鬼怒川ゴム工業㈱社長(元日産自動車常務)の関山定男氏(S46金属工、S48修金属工)により自動車会社とその部品・部材メーカーの経営を通じた経験談、業界の様子などについてお話をいただきました。 テーマは「日本自動車産業の現状とグローバル成長戦略」という内容で 現役の学生約80名、OB、職員他約70名、計約150名が参加し、大変盛会のうちに会を進めることができました。
内容は広範にわたり、自動車産業をはじめとしたモノづくり産業が日本を支えている現状と、成熟し多様化する新興国市場を見据えた事業戦略、特に電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド自動車(PHV)など次世代自動車を含めた業界の取り組みなどをお話いただきました。 さらに後半では過去に国内外の多くの工場立ち上げや海外企業の支援、再建などを担当してこられた苦労など海外での事業展開の難しさなどについてもお話いただき、学生諸君にとってもこれからの就職活動において大いに参考になったものと思います。 グローバル化するモノづくり産業に一人でも多くの学生が飛び込み、チャレンジしてほしいとのお言葉がありました。 会合のあと引き続き懇親会が開催され集まった多くの先輩方と学生諸君との交流が行われました。
 
第6回大岡山蔵前ゼミ 2010年10月21日
講師: 宇喜多 晴郎 氏 (S42建築 S44修建築) 清水建設㈱代表取締役副社長
演題: 「建設業の過去・現在・未来」
概要:  昨今の不安定な景気状況の中、厳しい経営環境が続いている建設業界において、建設会社は日々どのような企業活動を行っているのか。 
    清水建設の話題を中心に、具体的な活動内容をエピソードも交えて紹介させていただきます。
  10月21日木曜日、大岡山蔵前会館くらまえホールにて、蔵前工業会東京支部主催の第六回大岡山蔵前ゼミが開催されました。 当日、心配されたほどの雨もなく、東京支部支部長石田義雄氏の主催者挨拶、蔵前工業会理事長庄山悦彦氏の挨拶に続き、今回は清水建設株式会社代表取締役副社長 宇喜多晴郎氏(S42建築、S44修士建築)により、「建設業 日本を支える1000年産業」と題し、平安時代まで遡った建設業の始まりから、東京スカイツリーといった最新の建築物や最新技術動向まで幅広いご講演を賜り、現役の学生約140名、OB、職員他約50名に加え、今回は清水建設より約130名の計約310名が参加し、会場は熱気につつまれておりました。 質疑応答についても、現役学生より積極的な質問が相次ぎ、参加した清水建設社員の専門家の方より、丁寧な回答をいただけるという嬉しいハプニングもあり、その後の交流会も含めて、大変な盛会となりました。
 
第5回大岡山蔵前ゼミ 2010年6月18日
講師: 藤沼 彰久 氏 (S47制御 S49修制御) ㈱野村総合研究所会長
演題: 「生活者一万人調査から企業経営への示唆 -ニューノーマル、新たな生活者像と経営への指針ー」
 
 
第4回大岡山蔵前ゼミ 2010年5月14日
講師: 関 誠夫 氏 (S43生機 S45修生機) 千代田化工建設㈱相談役
演題: 「地球と人類の末永い共生を実現するための担い手になろう」
概要: 産業革命の頃からほんの200年の間に人類は石炭や石油などの化石燃料を中心に膨大な量のエネルギーを使用するようになった。
    その結果、大量のCO₂が大気中に蓄積し、今日の地球温暖化など異常な環境変化に繋がったと見られている。
    一方、世界の人口は増加し続け、エネルギーのみならず食料や水などの不足も大変深刻な状況である。
    このように、今日人類が抱える問題は地球規模に大きく複雑化しており、その解決には技術の開発と応用が不可欠で、
    世界中が協力し対応を急ぐ必要がある。また同時に日本の貢献への期待は大きい。世界一の理工系大学を目指す東工大の皆様にそれをしっかり受けて欲しい。
    そのため、総合エンジニアリング会社での経験を基に関連する仕事や技術の紹介と諸提案をさせていただく。
 
 
第3回大岡山蔵前ゼミ 2009年11月26日
講師: 寺崎 明 氏 (S49電物 S51修電物) 総務省 総務審議官
演題: 「デジタル移行とICT国際戦略」 
 
 
第2回大岡山蔵前ゼミ 2009年10月9日
講師: 稲生 武 氏 (S37機械) 元いすゞ自動車社長 JR東日本取締役
演題: 「プロジェクトを成功させる大切なこと」 
 
 
第1回大岡山蔵前ゼミ 2009年6月26日
講師: 石田 義雄 氏 (S42機械) 東日本旅客鉄道㈱取締役副会長
演題: 「日本の鉄道を世界へ 国際標準化 Suica開発」